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第1話 不運は来るべくしてやってくる。

プロローグを構成変更のため書き換えました。

本編スタートです。

「くるなーーーー!!!!!やめろーーーー!!!!」



そう叫ぶと、ズドンっ、と鈍い音ともに頭を床にぶつけた。



「痛っつーー!!!」

打ちつけた箇所を、両手で庇うように頭を撫でる。


「え、、、、、、、あれ、、、、なんだ夢かよ。殺されると思った」

安心したように胸を撫でおろすと、青年は立ち上がった。


「全くなんてリアルな夢だ。アニメや漫画の見過ぎ、読みすぎか?しかもこの歳になって、ベッドから落ちて頭打つとかいうベタなオチまで。」


なぜか湧き上がる気恥ずかしい感情を、頭の側面を手でかきながら誤魔化した。一人暮らしの部屋の中には彼ひとりきりなのだが。


青年は大きなあくびをしながら朝日が漏れる緑のカーテンと窓を開けると、思いっきり深呼吸をして体を伸ばす。


「いい朝。夢は最悪だったけど、差し引きプラマイゼロだな!」


窓の外には、柔らかな光を放つ朝日と広がる大きな空。立ち並ぶ街並み、うっすら青く見える遠くの山々。

それと、ベランダの物干し竿にかけてある洗濯バサミ。


「ん、洗濯バサミ、、、、?!!!」

青年は、何かを思い出したようにハッとした。


「やべーー。昨日そのまま寝ちゃって、洗濯もん干すの忘れてた!!」


気持ち良い朝を迎えたのも束の間、洗濯機に駆け寄るとすぐさま洗い終わった服を持って、ベランダに干す。


「着るものがないから洗濯したのに。昼までには乾くだろ。」

とぶつくさ言いながら、パチン、とシャツを洗濯バサミで止めていく。



そのパチンという音に混ざり、ブロロロっという機械のエンジンの音が聞こえてきた。青年は車の音に気づく。


「車?、、、、あ!!!」

またもや青年は目を大きく開き驚く。


すぐさま部屋の隅の大きな袋を手に持つと、ダイニングテーブルの上のお菓子の包み、不要になった名前の書かれた手紙を破って小さくしたもの、それらを放り込み、慌てて入り口のドアを開けて出て行った。




、、、はぁーっはぁーっはぁーっ。



息を切らして帰ってきた青年の右手には大きなゴミ袋。


「うわぁ、間に合わなかった。くそ!最悪だ。運わりぃー」


またも頭を抱えた。

ゴミ袋を部屋の隅に残念そうにそっと置いた。



しかしこれで青年の不運?は終わらない。

青年が部屋に帰ってくると、それを待っていたかのようにベットの枕元にあった携帯電話が鳴り出す。



それを手に取り画面を見ると、、


「ん?!ヒロか??なんだこんな朝の時間に」

通話ボタンを押し、耳元に当てる。


「おう、ヒロ!おはよ。なんだ朝早くからどうした。」


電話の相手は親友の静花昭紘(しずはな あきひろ)だ。ユウキはヒロと呼んでいる。

「ユウキ、おはよう。起きてる??その様子だと寝坊というよりもいつものように忘れてるようだね。」

透き通るような落ち着くヒロの声がすでに呆れている。


「忘れてるってなんだ?今日は休みだし遊ぶ予定は午後からだよな?」


電話の向こうから、ハーっというため息を吐く声が聞こえた。


「んー、君らしいね。とりあえず用件だけ伝えるね。今日は9時から特別講義。それじゃまた学校で」


プーッ、プーッ、プーッ。通話の終了を知らせる音が響く。


「おい、ヒロ!?もしもし!?切れたか。

、、、、なんだったんだ。ってか特別講義って??、、、、、、あ、、、」



ユウキの顔が青くなるのにさほど時間はかからなかった。

急いで、干してあるほぼ濡れたままのシャツに着替える。

「くそー乾いてない、最悪。朝からツイてなさすぎる。」

ユウキは即座に準備を終えると、部屋を飛び出し、通りを全力でかけて行く。




「くっそーーーーー」



ユウキの悲しい叫びが、街の通りにこだました。

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