第4話 石の町 パール
貴族との戦いから2日、銀次たちは次なる町パールへ到着した。
「ここパールはね、宝石で有名な町なのよ。ほら、すぐそこに見える鉱山で大量の鉱石が採れるのよ」
「宝石か、僕たちとは随分と縁のなさそうなものだね」
「なんか悲しくなってくるからやめてよ」
「でもこんな町にでも貴族によって支配されてるんだろ?この町の貴族もさっさとぶっ潰そうぜ!」
「ほんとあんたは馬鹿ね。貴族が一般人の前にそう易々と出てくるわけがないでしょ!そもそも悪い貴族かもわからないし」
「そうだね、まずは貴族に会わないと何も始まらないからね」
「私がその貴族だが何か用があるのかな?」
振り向くと、後ろには白い服を着た貴族がニコニコと笑みを浮かべていた。
「そうです、実は僕たちここに引っ越そうと思っているんです。それでこの町を治めている貴族の方にご挨拶をしたいと思っていたところなんですよ」
銀次は、とっさに思いついた理由でなんとか誤魔化そうとした。
「おぉ、この町の新入りか。それなら早速うちへ来ると良いよ。わからないことも多いだろうからうちでやってしまえは簡単にできるよ」
「そうですか、わざわざ親切にありがとうございます。」
「この町に来るのは久方振りなんですけど、雰囲気は昔のままですね」
「お嬢さんはここに来たことがあったのか。昔と変わらない雰囲気が残っていたなら光栄だよ。実は私がこの町を治め始めたのはつい最近のことなんだよ」
「そうなんですか。あ、そうだ、まだ名を名乗っていなかったですね。私はソフィア。そしてこちらの剣士がフリート、そしてこちらは銀次です。」
「私は セファルビ・ラビ 今後ともよろしく頼むよ。」
そうこう話をしているうちに一際目立つ建物の前でラビが立ち止まった。
ラビは屋敷の前に立ち塞がる壁に触れると壁はたちまち左右に動いた。
「さぁ着いたよ、ここが私の屋敷だ。」
庭の真ん中あたりまで来た時、大きな音を立てて入ってきた石の壁がまた元どおりに動き直していた。
「そして」
次の瞬間、3人の足下の石でできた地面が動き出し3人の体にまとわりついた。胸のあたりまで石に覆われて身動きが全く取れない。
「今日からここはお前たちの墓場だ‼︎」
そう言い終える前に銀次は体を覆う石はボロボロと崩れ自由の身となった。
「やはりこれは創界術だったか。」
フリートは自前の怪力で石を吹き飛ばした。
「こんなんで俺様を止めようなんてなめられたもんだな!」
ソフィアはどうやってかまとわりついていた石をそのままに残して自由になっていた。
「残念だがこれくらいじゃあ僕たちは止められないよ。ここから先は前町長を殺し、その地位を奪い、この町の利益のほとんどを独占しているあんたへの罰の時間だ!」




