41.手に入れた幸せ
(それなのに初めて会った時から想いを寄せられていたなんて…。ずっと我慢してたのマジで意味なかったなー。その上、あんなに熱烈な告白までされたら本当にたまらなくなる…)
カーティスは過去を振り返って苦笑すると、昨夜のジェーンの痴態を思い出す。
情事の最中、ジェーンは熱を帯びてとろんとした眼差しで「好き」「愛してる」と何度も繰り返していた。
快楽に支配されて理性が飛んでいる様子だったから、本人は全く記憶にはないだろうが。
カーティスは愛しさを込めて、ジェーンのほっぺたをツンツンとつついた。
すべすべとしながらもハリのある触り心地には確かに抗えない若さを感じつつも、これからはもう気にすることはない。
「うぅ…、ふわぁ…」
カーティスのいたずらな刺激はジェーンの眠りを覚ますには十分だったらしい。
先程まで閉じられていたエメラルド色のジェーンの美しい瞳にカーティスの姿が映し出される。
すると、ジェーンはふにゃりとした柔らかな微笑みを見せた。
「かーてぃす…さまぁ…」
まだ少し寝惚けているようで、紡がれる言葉はたどたどしい。
それでもようやく手に入れた幸せを実感するかの如く、ジェーンはカーティスの首元に抱きついた。
そしてカーティスも笑いながら、それを受け入れるのだった。




