エピローグ
ピンポーン!とインターホンの音が甲高く鳴らされる。
「はーい!」
外に出ると、宅配便のお兄さんがニコニコと届け物を渡してくれる。
(お兄さん…。笑顔で対応してくれてるけど、君が持っているその箱にはえっぐいほどどエロいBLゲームが入っているんだよなぁ…)
その腐女子はお兄さんに引け目を感じつつ、段ボール箱を受け取った。
中身はもちろん彼女がどハマりしているあのゲームである。
プレイのし過ぎによる破損から1週間、ようやく待ちに待ったこの日が来た。
通販サイトや店頭で購入した方が早くプレイはできただろう。
だが、彼女は熟考の末にフリマサイトを選んだ。
理由は安い費用で買えること、そして。
「数量限定の設定資料集!お前のことを私はめーっちゃ待ってたんだぞぉ!」
ニコニコを超えて、ニヤニヤと気持ち悪い顔をしながら、その腐女子は設定資料集に手を伸ばして読み始める。
すると、彼女が苦手とするジェーンのページに辿り着く。
ちなみに苦手な理由は会社の上司の喋り方にちょっと似ているからである。
「何々?『元々、ウィリアムルートのリアがバッドエンドの際にはジェーンが王妃になる設定がありました。お相手はウィリアムの叔父のカーティスです(笑)』って…、何だとー!それ、めちゃくちゃ面白そうじゃん!イケオジ×堅物メガネ受け!マジ最高じゃん!はぁー、想像するだけでご飯3杯半はいけますわー」
その腐女子は雑食にも程があった。
カーティス×ジェーンの妄想を激らせながら転げ回る。
そして開かれたページにはジェーンとカーティスが仲睦まじく寄り添う姿が描かれていた。




