表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/43

第11話 狩りに行こう。その2

ブラッドドッグが一斉に飛び掛かってきたが、一斉に弾かれて、一斉に消えた。


「消えたわね。」

「聖魔でいえば魔に近い存在でしたので…。」

「魔なら何でも消えるとか?」

「いえ、属性の偏りと、あとは意思の方向性によります。」

「へー。」

「しかし、少々面倒だな。」

「というと?」


レグホーンさん曰く、ここまで王都に近いところにブラッドドッグが出てくることはまず無いので、できれば証拠を持って帰ったほうが良かったかもしれない、とのことだ。


「私が事前に確認しなかったのも悪かったわ。」

「まあ、消えちゃったのはしょうがないよ。あとで報告だけはしておこう。」

「厄介なことになっているかもしれないからな。報告は必須だろう。」


ただ、今のところリラさんの結界が仕事をしただけなので、狩りらしい狩りをしていない。


「流石にもう少し探索してみましょうか?」


と、シトラス。それにはみんなも頷いていた。


「じゃあ、ちょっと歩いてみましょうか。ところでこの結界って私が殴ったら、弾かれるかしら?」

「いえ、防ぐだけだと思います。」

「じゃあ、ちょっと試してみてもいい?」

「え?」


ちょっと気になってたのよね〜と、シトラスが右手に剣を持って構える。


「あ、外側からの方がいいか。」


というと、さっさと結界の範囲から外れてヒュンヒュンと剣を振り回すシトラス。


「ちょっと、何してるの。」

「まあまあ、試すくらいならいいでしょ。」


いくよ~と言いながら結界に向かって斬りかかる。

ガキン!ガキン!と派手な音をたてる結界と剣。

最初見たときは薄いカーテンのような見た目の結界だったけど、どうやらカチカチ系だったようだ。


一方シトラスは、おもしろ〜い☆と言いながら笑顔で斬り続ける。


「よし、本気だすわよ~。」


すると、一本の剣を両手で持つシトラス。


「ちょっとちょっと!」

「【一刀・閃】!」


ギイィィィィン!!!


「うわ!硬!」


シトラスが切りつけた瞬間、甲高い音が響く。


「硬いじゃなくて!危ないってば!」


ただ、結界は問題なく機能しているようだ。


「すごい…。」

「どっちが?」

「両方だろう。」

「そうですね。」


すると、うーん…と悩みつつ、右手で剣を構え直すシトラス。

こうなるとなかなか諦めないんだよなあ…。


「次は斬る!」


「もう後にしようよ…。ごめんねリラさん。」

「いえ、私もちょっと興味が…。」

「僕もです。」

「俺もだな。」


と、何故かパーティメンバーの同意を得てしまったシトラスは、じゃあこっちで!と言って剣を変える。


「あれは?」

「黒閃シュトラスです。」

「凄い剣ですね。」

「まあ…。」


凄いというか…まあいいか。


そんな鈍く光る剣を、静かに振り上げるシトラス。


「【二刀・截】!」


先程のような音も光も無く、振り下ろした剣は結界を通り過ぎて地面スレスレで止まる。


そして、剣筋にそって結界に線が入る。


「お、切れたかな?」


どうやら結界は切れたみたいだけど…。


「そうきたかー。」

「どういうこと?」

「ほら、見たとおり、切れてるでしょ?」

「切れた、だけか。」


そう、切れたが、切れただけだ。

割れることも消えることもなく、切れただけ、なのだ。


「これは敵に回したくないわね。」

「でも、切れたのはすごいです。」


自分には絶対に無理です、というトープさん。

試したことがある口調だが、多分あるのだろう。


「ありがと。でも、切れるだけだと、実戦では使えないわね。」


と言いつつ、頭の中ではどうしたら結界が潰せるかを考えているはずだ。

そういう性格だよね。


「とりあえず満足した?」

「そうね。」

「あんまり考え過ぎたらだめだよ。」

「分かってる。」


シトラスは熱中すると周りが見えなくなりがちだから、気を付けないとね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ