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あの子はほぼ毎日会いに来てくれた。他の子達は、初めこそ私を可愛がってくれたが、次第に離れていった。でもあの子は違った。来る日も来る日も撫でてくれた。鰹節だってたまにくれる。


雨が降れば、自分が使っていた傘を私のために置いていき、自分は走って帰った。近所の子ども達から虐められていた時なんて身を挺して庇ってくれた。なぜそこまでしてくれるのか分からなかった。何か見返りがある訳でもない。むしろ、私なんかと仲良くなったばかりに、彼女は不幸になってしまっているのではないかと心配だ。


嬉しい時も、悲しい時も、楽しい時も、辛い時も側にいてくれた。


そんな彼女のことが、私は何より大切で、大好きだった。


今日もまた、彼女は一匹の黒猫として生きていた。

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