第六十七話 ・・・コクン?
遅くなりました(汗)
つかれたぁ~
この五年、折り紙とゴロゴロとご飯くらいしかしてこなかったから
ちゃんと勉強なんて・・・慣れない
引きこもりニートが
急にアルバイト始めた感じ?
でも、学ぶこと自体はおもしろいんだよね~
だって、今まで知らなかったこの国の名前わかったし!
王様の名前も教えてもらった
お金のことも、教えてもらった
でも、わたしが触ることはないらしい
メイドさんが全部やってくれるものらしいから
意外と知らなくてもなんとかなることって多いんだなぁ~
・・・・
今日は、マナー教室
苦手かも・・・
「チョコ様、ごきげんよう。」
・・・・?
「ルル?」
「はい、今日はわたくしがお相手させていただきます。」
・・・・せんせい?
えっ・・・ ルルって研究棟でお仕事してたんじゃないの?!
・・・・・
結果、ルルは厳しかった
昔のルルはどこへいったんだぁ~
ちょっと、はにかんでオリガミくれたあの子はどこに!
お勉強は、お茶をしながら、おしゃべりをするだけだったんだけど
背中が丸まってる・・・とか
カップを持つ手つきとか
コクン禁止とか
無言禁止とか
笑顔でとか
笑いすぎ禁止とか
そんな、ダメ出しをクリアしつつ
どうしてルルが先生なのかを聞いたら
研究棟では、ずっとマナー教室とか話し方教室があって
アルとかロイとか、みんなと一緒にお勉強してたんだって!
それに、クスダマのこととかで、ルルは貴族の女性と会うことがだんだん増えて
だから、別邸の中で、マナーの先生になるのは
サナかルルだったんだって・・・
で、年も近いからって、ルルが先生になった・・・と
でも、お花がほころぶように笑うところは、
ルルのままなんだよなぁ~
「チョコ様、これからもよろしくお願いいたします。」って
めちゃくちゃキレイな礼をして帰っていった
「チョコ様、お疲れさまでした。
お茶とチコレのお菓子用意してあります。」
あぁ~、リリ~ 癒されるよ~
『大丈夫か? なんかロボットみたいに歩いてるぞw』
ペコリ
・・・気が張ってることに、気がついたら
一気に力が抜けて
ヘタヘタって座り込んじゃってた
ヤッコが毛布、引きずってきてくれてる
・・・でも、まだダメなの
このドレス脱がないと、寝ることすらできない
貴族のお嬢様って、意外と大変だ
リリに手伝ってもらって、普段着に着替えて
ゆっくりお茶とチコレのお菓子を食べた
あ~、さっき食べたけど、どこに入ったかわからなかったんだ~
やっと、お腹にものが入って、落ち着いたぁ~
今日はもう、寝ていいですか?
めちゃ、頑張ったから
わたしの勝ち!・・・たぶん
◇
「サナ様、チョコ様のマナー教室終わりました。」
「どうでしたか?」
「とても、緊張されていましたが、飲み込みは早いです。」
「ふふっ、ルルが先生なんて、チョコ様は驚いていたんじゃないですか?」
「えぇ、とっても
この5年、ほとんどお目にかかっていなかったので、
かなり驚かれたようです。」
「ルルは成長しましたものね。」
「ありがとうございます、サナ様のおかげです。」
そう、サナ様が私の先生。
研究棟は男の子が多くて、一緒に剣術とかもしているけれど
女性としてのマナーを学ぶ機会がなかったの
でも、ずっと貴族のご令嬢に憧れてたから、
ここに来て、かわいい服を着て魔術会議の会食に参加して、
すごくうれしかった!
でも、自分が全然上品にふるまえないのが悔しくて。
だから、お願いしてマナー教室をしてもらったの。
ちゃんとしたドレスも作ってもらって、
ドレスでの立ち居振る舞いも教えていただいたし、
話し方も練習して・・・
もちろん、オリガミも大好き、
魔術もコントロールできるようになって、おもしろいし、
剣術だって、トトには負けない。
全部、楽しいし、おもしろいの。
特に、クスダマは得意。
貴族の方々からのご相談を、最近は一人で伺えるようになったし
みなさん喜んでくださるから、やりがいもあって。
そうそう、東の隣国の魔術師のみなさんからは、
一度、クスダマ大会に参加してほしいとお誘いいただいているの。
まだ、調整はできてないけれど、
絶対、行ってみたい。。。
その時のためのクスダマのアイディアは、もう5つくらいできてるんだけど
いまひとつパンチにかけるから、
今度は、わたしがチョコ様のお部屋におじゃましよう。
・・・・
「サナ様、チョコ様って、これから貴族のお付き合いされるんですか?」
「それは・・・、たぶんないと思いますが、
そうなってもいいように、お願いします。」
「かしこまりました。」
「チョコ様には、チョコ様らしくいていただきたいのですが、
外に出ると何があるかわかりませんから。」




