第二十一話 お仕事、つらい…
「おはよう、おばあちゃん」
「おはよう、アル」
朝ごはんは、みんなで食べるんだ!
「今日は、ロイさんが当番かい?
お得意の豆のスープ、
あいかわらず、おいしいね~」
へぇ、豆のスープは、ロイさんなんだ
「そういえば、子どもの熱は治ったかね
お医者様に診てもらったらしいから
大丈夫だと思うけど、心配さね」
えっ、お熱!
それは大変……
そうだ、後でニョロニョロ作ってあげよう!
寝てても遊べるもんね!
・・・・ もぐもぐ ・・・・
アル、お兄ちゃんになった?
なんか、いままでと違う感じする
嫌じゃないけど…
なんか悔しい!
だって、飛行機に、水の術式紙使ったんだって
そしたら、飛ばないって悩んでるの
そんなの、水だからじゃん!
水の中なら動くかも・・・って思ったけど
一人で楽しそうに研究してるから
言わない!
言ってくれれば、
魔法物、大好き人間としては
かなり、協力できるはずなのに!
絶対に教えてあげない!
フン!
私の勝ち!
◇
ここのところ、ずっと一人だったから
暇に任せて、結構、折った!
くす玉、30個!
伝承のくす玉と、そのアレンジ
薗部式はもちろん、そのアレンジも
花のくす玉も、いくつか折った
意外と、本がなくても覚えてるもんだなぁ~
なんか、ついでに新しいのできちゃったw
ハサミとか紐とかは
おばあちゃんのところから、くすねてきたww
危ないからって、
メイドさんたち、くれないんだもん!
おばあちゃんは味方だしね!
あと、色んな鶴もいっぱい折った!
だから、護衛さんに
壁にかかってる絵を外してもらって
額だけ、使わせてもらっちゃった!
そうだなぁ~
題名は、「異国の空」かな
ここに来た時に見た空
アルが飛行機を飛ばした空
色んな空を鶴に閉じ込めてみたから
護衛さんにもう一度頼んで
壁にかけてもらった!
絵よりいい感じ
台所でもらった小麦粉っぽいので
糊作ってみたけど
大丈夫かなぁ~
落ちてきたら、また考えようっと
ひとまず
満足、満足
私の勝ち!
◇
トントントン
。。。。。
このノックの音は、ロッテさん
来ちゃったよ~
最近のお仕事、じっとしてること
私の肖像画を描くんだって
いらないって言ったけど
絶対に必要って
おばあちゃんさえ、味方になってくれなかった
ヤッコも、知らんぷりしてたし・・・
つまんないのよ~
ずっと座ってるの
座ってるだけなの
足がぶらんぶらんしちゃう
頭もふりふりしたくなっちゃう
手は動いちゃうし
話したくなっちゃう
「紙・・・」
「チョコ様、動かないでください
終わったら、新しく手に入れた
美しい模様の紙をお渡ししますから」
それなら
・・・って
毎日、新しい紙が手に入るのおかしくない?
いっぱいあるんでしょ、ホントは!
騙されないんだから、フン!
でも、貰えないのは困るから
頑張るけどさ・・・
・・・・
いっぱい頑張った~
肖像画のお仕事のあと
おばあちゃんと一緒に、ご飯を作った
最近、アル、頑張っているから
懐かしいご飯がいいねって
おばあちゃんは、すごいの!
台所の人達の名前、全部知ってる!
メイドさんも、名前で呼んでるし
すごいなぁ~
人の名前覚えられない私としては
尊敬しかない!
ちょっと期待してたんだけど
転生しても、変わらずのポンコツだった
子どもチートもなく
名前、消えていく病は、健在です(涙)
あと、箱たちが大活躍!
粉を計るのにすごくいいんだって!
コックさんが喜んでた!
実用的じゃないけど
今度、角香箱を教えてあげようかな
お菓子とかにいいと思うんだよね~
◇
夕飯に戻ってきたアルは
めちゃくちゃ喜んで、がっついてたw
コックさんのお料理もおいしいけど
おばあちゃんのご飯は、
やっぱり1番だよね!
◇
やっと、ゆりの奇跡の報告書がまとまった。
折り方を添えるのが難関であった。
図にするのが、とても難しい。
立体のものを平面に描く事が
そもそも無理だ、
その上、隠れているところにある紙の存在…
何度描いても、間違っているような気がするのだ。
チョコ様が作るものの、取り扱いについても
おおよそ決まった。
必ず、1つは保管すること。
折り方を図にして残すこと。
術式紙での検証には、危険回避のため
チョコ様は立ち会わない。
チョコ様の作るものは機密とする。
ゆりについては、
国王の名において使用を許可したこととする。
ここで、扱いが難しいのが子どもたちだ。
チョコ様が教えたものをどうするか 。
子どもによっては、改造までしていたはずだ。
まだ、議論が尽くせていないが
こちらに呼び寄せて管理する方向か・・・
図の描き手も育成せねば、
いつまでも、私一人で描いてはいられない。
その夜、大きなため息が
セドの部屋から聞こえてきたらしい
寝てるけど
チョコの勝ち!




