第十九話 セド、窮地に立つ
……思ったとおりだ
チョコ、めちゃくちゃ喜んでたからな
…やっぱり、
はじめに伝えてた方が
ダメージ少なかったんじゃないか
王都行きの話を聞いたチョコが大泣きしてる
「セドも、意地悪で言ってるんじゃないと思うぞ
国が決めたことだから、しかたないだろ」
だって、だって・・・ここまで泣くつもりはなかったんだってば!
せっかく帰ってきたのに
やっと終わったと思ったのに
おばあちゃんと一緒にいられると思ったのに
引きこもって折り紙する予定だったのに!
「チョコ様、
王都には、甘い菓子がたくさんございます
貴族が贈り物に使うきれいな紙も手に入れましょう
チョコ様がご希望なら、ミド様もお連れしましょう
いかがでしょうか?」
ミド様?・・・・誰?
見回しても、知らない人はいない
「ミド・・・様?」
「ばあちゃんだよ!
おまえさぁ~、村の名前も知らなかったし
紙と食い物以外に興味なさすぎじゃね」
「おばあちゃん?」
「はい、ミド様もお連れできます」
え~~~~~
でも、お年寄りって、
自分のいたところに居たがるじゃない?
転生前、父が亡くなった時だって
母は地元に残るって頑張って
週に一度、片道一時間半通ってたよ~
通いきれない時は、ネカフェとかに泊まったりもしたし
おばあちゃんには、
嫌なことはさせたくないなぁ・・・
ちらっと、おばあちゃんを見る
「そうさねぇ~、この村も悪くはないが
王都のお菓子はおいしそうさね~」
おばあちゃん、行ってもいいの?
「馬車、たいへん」
「そこは、ご心配にはおよびません。
明日には移動の魔法陣が仕上がる予定です。
王都までは、一瞬です。」
「畑もあるらしいしねぇ~
アルも一緒にいくからねぇ~」
アルも?
「俺は、俺の用事で行くことになったんだ!」
ヤッコ~~ どうしよう?
ペコ!
ヤッコも賛成なの?
ペコ!
「それなら…いいよ」 ぐすん・・・
でも、まだ泣き止めないよ~~~~~~
私の引きこもり生活、
カンバック!!!!
◇
荷造りは、ほとんどなかった
おばあちゃんは、ちょっとの服とゆりの花束
お気に入りの鍋
アルは、袋ひとつ
なに入ってるんだろう?
私も、村を周った時の荷物をそのまま
魔法陣の真ん中に立たされて
いつの間にか来てた魔術師さんたちに囲まれた
魔術師さんたちが、魔力を流したとたん
グラッって、揺れて・・・
王都?についた
すごくきれいな場所
キラキラな、
異世界転生もの あるあるな、お城の広間
・・・・
苦手だ
「つきました。
変わりありませんか?」
セドが、私とおばあちゃん、アルを調べる
問題はなかったみたい
ヤッコは?
ペコ!
大丈夫そう・・・
でも、アルから二枚組をもらってた
◇
そこからは、めんどくさかったぁ~
王様的な人達に会って、ご挨拶して
偉そうな魔術師さんに囲まれて質問攻めにあった
・・・無言でセドの後ろに隠れたけどw
そうこうしているうちに
別邸に連れて行ってもらえた!
やっぱり、大きいけど、お城ほどじゃない
周りは森だし、おばあちゃんが言ってたとおり畑もある!
なにより、私の部屋!
いろんな色の普通の紙が棚に置いてあって
これ、好きなだけ、好きなように折っていいんだって!
同じ部屋にベッドもあるし
なんか淡い緑のカーテンとか、
小人のお家、みたいな
かわいい感じに仕上がってる! 好き!
おばあちゃんのお部屋は、ちょっと離れてるけど
村のお家よりも広くて、あったかい感じになってる
窓辺には、ゆりの花束が飾られてる!
ふかふかのソファに
ふかふかのお布団
よかったね!
少しでも、身体が楽になるといいんだけど
せっかく来てもらったんだから
ん~~~~~~、私、頑張るよ!
アルの部屋は・・・
棚がある
もう、飛行機がいくつも飾られてる!!!
どんだけ気に入ってるの(笑)
他は、まぁ、男の子って感じの
シンプルな部屋
・・・つまらん!
・・・・
すぐ隣の研究棟っていうところにも
連れてってもらった
なにが起こるかわからないから
なんか防御魔術で囲ってあるんだって
ここでなら、術式紙を折っていいらしい
ん~、ワクワクする!
・・・・
王都かぁ~
案外いいところかも
コックさんとかメイドさんがいるみたいで
おばあちゃんも、家事しなくていいし
おばあちゃんのご飯、食べられないのは
寂しいけど…って思ってたら
時々、作ってくれるって!
わ~~~~~~~~い!
最後に、セドの部屋
鍵がかかってるの
なんか大事なものがいっぱいあるんだって
国家の極秘事項っていってた
やっぱり、セドはたいへんだよなぁ~




