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「…はァ、薫叔父さん、はなして?雅先輩固まっちゃったぢゃん…」
雅先輩は、目を見開き、固まったまま動かない。
「雅先輩?戻ってきてくださ〜い?お〜い?」
「…えっ!あぁ、ごめん。ちょっとビックリして…
でも、なんで理事長が?」
「…あぁ、
「…えっ!あぁ、ごめん。ちょっとビックリして…
でも、なんで理事長が?」
「…あぁ、君は生徒会の長澤くんだね。私は和葉の叔父なんだよ。ビックリさせてしまったかね、」
優しく微笑むその姿はとても40代とは思えないほど若々しく威厳がある。
「…いえ。あの、僕は、これで失礼します。生徒会の仕事が残っているので…」
「…あぁ、入学式の準備とかで忙しいだろうからね。忙しいときにすまなかったね。」
「…いぇ、たいしたことはありませんよ。それでは。和葉またね。」
「あっ、はい。ありがとうございました。
」
そう言うと雅先輩は優雅に理事長室を出て行った。
「さぁ、和葉座って。学園のことについて詳しく説明するよ。」
薫叔父さんにうながされて薫叔父さんのむかいのソファーに座る。
すっごいふかふかだァ。
「…はァ、和葉聞いてる?」
「えっ!ごめんなさい。聞いてませんデシタ…」
「もう一回いうよ。
東側にある棟は一般棟で、教室などがある。クラスは1組〜5組まで。生徒数は少ない方だね。一階から3年、2年、1年となってるよ。
次に、西側の棟は一般特別棟で、部室や特別教室、職員室があるよ。
次に東棟と西棟の間にあるのが中央棟。特別棟とも言われてるよ。この棟だね。
理事長室、生徒会室、風紀委員室などがあるよ。
ちなみに、この学校の権力は、理事長>生徒会・風紀委員>教師>一般生徒となってるよ。あと、東棟から西棟に行くのは、中央棟はとうれないから、外を通る渡り廊下をつかってね。
わかったかい?和葉?」
「はぁ~い」
んー!眠たい!
「叔父さん、
もう行くは!地図はばっちし頭に入ってるから」
勢いよく理事長室を飛び出す。
後ろで叔父さんが心配そうに見守っていたとも知らずに…