話の続き28
ブツ切り防止用、前回投稿内容↓
お母さんは、案外何とも思ってないのか、それとも、呆れて顔の筋肉が動かなくなったのか、さっきと変わらず、淡々としている。
「何歳?」
「二十七」
二十七歳って、多分、デートのお相手としては、親からすると、相当ヤバい。お母さんの様子をうかがう。きっと、娘の不貞に呆れて、目も動かなくなったのだ。怒ってもいないし、呆れても居ない。真っ直ぐ私の方を見ている。
「何してる人なの?」
「映画の字幕作ってる」
身ぐるみをはがされていく人みたいな、そんな気分になりながら、私は聞かれるままにこたえていく。
「映画の字幕?」
「うん……」
何を思っているのか、お母さんはしばらく思案して話さない。
「店長が、チケット二枚余ってるけど、行く人がいないからあげるって、原田さんにそう言って、原田さんも、行く人がいないから、私にくれるって。私も、行く人なんていないって言ったら、店長が二人で行って来たらどうだって」
聞かれもしないのに、私はそう言った。女子高生に、野放し的な自由は存在しない。あるのは、牛舎の中での自由な暮らし。止められるかな? と不安になってきた。
お母さんがどんなに止めても、絶対にデートに行きたい。それこそ、「あんたなんて、勘当よ」って言われても、私は行くかもしれない。
顔にそう書いてあったわけではないだろうけど、お母さんはため息をついて、
「何時に終わるの?」と言った。
「七時から開演で、終わるのは九時半」
「どこでやるの?」
お母さんの質問攻めは続くけど、とりあえず行かせてもらえそうで、安心した。
「大阪の阿倍野」
「晩御飯は始まる前に食べなさい。終わったらすぐに帰ってくること。十一時ま
でに帰らなかったら、バイトやめさせるからね」
「分かった」
私としてもそれ以上遅くなるつもりはなかったので、素直にそう言った。怒られもしなければ、「あんた遊ばれてるのよ」とも言われなかったし、笑われることもなかった。だけど、それが何となくお母さんに気を遣わせてしまったようで、お母さん本当は大人の男の人とデートに行くこと、反対なのかなと、かえって申し訳なくなった。
その時、突然隣の家から、物凄い怒号が聞こえて来て、私はびっくりした。何を着ていこうか、決まりかけてたのに、すっかり忘れてしまう。
更新遅れてすみませんでした。急に忙しくなって、びっくりしました。またよろしくお願いします




