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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
13回目の偽アカシックレコードの世界=虚構の世界編
50/100

P1


「あー、なるほど……“2人”いる」


「どう見ても1人やろ」




 篠原幸雄がたこ焼きを焼きつつ、脳内会議を繰り広げている様子をリビングへとつながる扉を少しだけ開けて観察している男と女。


 VRゴーグルのようなものを頭に取り付けている男が風車総平。


 篠原幸雄がリビングで何かをしでかさないか家具を破壊されやしないかと気が気でない様子のエセ関西弁の女が天平芦花だね。




 芦花は篠原幸雄の尋常ではない様子を危惧してトウキョーのヒーロー研究課から総平を連れてきた。


 芦花の能力【転送】ならトウキョーからオーサカまで一瞬だしね。


 こういう非常事態に呼び出すっていうのは、それだけ婚約者の風車総平を頼りにしてるってことだね。




「芦花さんもこれ付けて見ればわかるよ」




 このVRゴーグルは(能力者研究の第一人者たる氷見野雅人博士が考案して作成した“能力者発見装置”が持ち運びに適さないため)風車総平とその協力者の“知恵の実”が合同で試作した代物。


 装着することで能力者特有の生体電位を測定できる。


 わかりやすく言えば“スカウター”みたいなものだけど、能力名も見えるんだからすごいよね。




 外見では判断できない能力者と一般人とを見分けるために鋭意製作中。


 完成品は総平が現在使用中の1台しかない。


 これもまだまだバージョンアップが必要なんだよね。


 頭にかぶらないといけないのに重たいし、充電式なのに5分しか持たないしね。




「まー、総平さんが“2人”って言うんならそうなんやろな」




 はぐらかす芦花。


 被ってるところ、カッコ悪いしね。


 女の子なら付けたくないよね。




「芦花さんの言う通り、あの場には幸雄くんは1人しかいない。なのに2人分の【疾走】の能力者の反応があるってことはつまり、幸雄くんの中にもう1人幸雄くんがいる」




 総平がVRゴーグルを外しながらわけのわからないことを口走る。


 わけのわからないことだけど現実に起こっている進行形の出来事だね。


 篠原幸雄の中には現実の世界から転生してきた篠原幸雄がいるんだもんね。




「二重人格なん?」


「いや、二重人格というよりはあれだよ。2人で1人の仮面ライダー的な? ……いや、実体がなさそうだから契約者とイマジンの関係性のほうが近い……?」




 風車総平。


 この世界のニッポンで長期政権を維持していた風車宗治首相の息子。


 篠原幸雄が“作倉さん”だとか“作倉部長”だとか呼んでいる作倉卓は風車宗治首相の秘書をしていた人だね。


 2人は高校時代からの友人だったらしいね。




 風車宗治は自宅の風呂場で足を滑らせて2000年に逝去。


 その後、作倉卓は総平とその弟の智司を実の息子のように育てた。


 で、現在は作倉卓が指揮する“組織”のさほど重要ではないポジションにあるヒーロー研究課にいるんだね。


 ちなみに風車総平自身は能力者ではない。


 能力者じゃなくても“組織”に所属している人は珍しくはないけど、総平の場合は作倉卓とのつながりがあるから快く思っていない人もいるっぽいね。




「その例えはあたしに伝わらんて」


「今度の休みに見よう!」


「楽しみにしとくわ」




 芦花と総平が付き合いだしたのは作倉卓が2人を引き合わせたからで、今のところはそれなりにうまくやっているみたいだね。


 今回こそは何事も起こらないといいね。




(芦花さんの話によれば、幸雄くんは「未来が見える」と豪語したらしい。


これはひょっとするとひょっとするかもしれない……)






【え? ぼくが誰かって? ぼくの紹介はまた今度するね。次の話は篠原幸雄視点に戻るね】



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