使いすぎていた。
画面を何度も更新する。
「なんでだよ……」
ログインできない。
何度やっても、同じ表示だった。
「凍結ってなんだよ」
もう一度、IDとパスワードを打ち込む。
――ログインに失敗しました。
「……は?」
スマホを握る手に、少しだけ力が入る。
もう一度。
同じ画面。
「……くそ」
すぐに検索を開く。
アカウント 凍結 解除
ログインできない 原因
似たような記事ばかり並ぶ。
スクロールする。
また戻る。
どれも同じだった。
一度、画面を閉じる。
開き直す。
「……」
少し止まって、別のアプリを開いた。
「アカウント凍結の解除方法、教えて」
送信する。
少し間があって、返答が表示された。
「アカウントが凍結された場合、以下の原因が考えられます。」
・セキュリティ上の理由による一時的な制限
・利用規約への抵触
・不審なアクセスと判断された場合
「また、利用状況によっては一時的な制限がかかる場合があります。」
「短時間での連続した操作や、過度なアクセスが検知された場合、制限がかかることがあります。」
「……」
指が止まる。
もう一度、入力する。
「どのくらい使うと制限になる?」
送信。
「具体的な基準は公開されていませんが、長時間の利用や連続した操作が続いた場合、制限がかかる可能性があります。」
「……長時間」
履歴を開く。
スクロールする。
会話が途切れていない。
ずっと続いている。
「……」
もう一度打つ。
「ずっと使ってたら、そうなる?」
「可能性はあります。」
それだけだった。
「……」
通話を繋いだまま、別の画面を開く。
利用履歴。
日付を遡る。
スクロール。
同じ時間帯。
同じアプリ。
連日、表示される使用時間。
「……十時間」
次の日も。
その次も。
似たような数字が並んでいた。
「……いや、でも」
小さく漏れる。
指が止まる。
もう一度、画面を見る。
「……」
ゆっくりと戻る。
「……普通じゃないよな」
少し間。
「……これって依存かな」
少しの沈黙。
「可能性はあります」
少し間を置いて、続く。
「ただ、自分でそう認識できているなら、調整は可能です」
「使用時間を制限する、他のことに時間を使う」
「そういった形で、利用バランスは整えられます」
「……段階的にやれば、大きな問題にはなりません」
「……そっか」
短く息を吐く。
しばらくして、問い合わせ画面を開く。
必要事項を入力する。
送信。
完了の表示。
「……」
アプリを閉じる。
もう一度開きかけて、止める。
「……開かない方がいいか」
小さく呟く。




