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うちきり
この妖怪は、作家の気持ちに入り込み、「この作品、もういいかなぁ。疲れた」と思わせる妖怪である。
気持ちよく進んでいたものの、作品の行き詰まり、人気の低迷などの心の弱いところにつけこみ、ダイジェスト的にオチまで書かせて終わったり、書くのをやめさせたりするのだ。
かく言うこの作品も、今回を持って完結とするが、これは打ち切りではなく、評価システムなどの変更もあり、内容が古くなってしまったためである。
と、言い訳させるのも「うちきり」のなせる技であろう。
賢明なる読者諸氏はそんな作者に対してお疲れさんとでも言ってくれれば浮かばれるものである。