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点滴
(朱音 どうした…)
眠り続ける娘に話しかけては手を握りしめ 頑張るだよ 声にはならならい声を発してました
ふと横を見ると朱音の携帯が…あの電話は朱音の心の発信だったんだね 朱音
当時朱音は高校3年 少し息抜きしたいと言い友達と会う約束してたらしい
私は朱音の生まれた頃を思い出してました
病気一つした事なかった娘が…何でまた 絶望的に陥ってました
娘の指をふと見ると 傷が…ん?指いつ怪我したんだろ ピアノやってるから台所には立たないはずだけど ん?
私はハッとしました そのキズが妙にリアルと言うか 全く同じキズ口だったのだ
そう この人差し指のギズ これは まさか… 全身が奮い立つた そして走馬灯のように昔が甦ってきましたのだった。