転移のために本場へ行く
「うーん、困った。これはやはり行くべきだろうか」
スープカレーを食べながらリックはどうしようかと悩んでいた。
『主よ、どうしたのだ?』
「色んな食いもんをお取り寄せしたのはいいんだけど、これでこんなに美味いなら現地で食べたらどうなるんだ…?」
『──確かに。もっと美味そうな予感がするぞ!』
本格的に1度現地へ行く必要があるかもしれないな…どこにしようか迷うがやはりここは北海道から行くべきだろうか?今のところ食べた北海道の物はハズレがない。
──よし決めた、北海道にしよう。
明日の飛行機の手配をし、北海道に行くことを伝えておこうと冒険者ギルドへ向かった。
「お久しぶりですね、リックさん。ご要件をお伺いします」
俺はいつも怯えずに対応してくれている受け付け男性の所に行った。…名前は宮本さんね覚えておこう。制服に付いているプレートを見て今名前を知ったのはここだけの秘密だ。
「挨拶しておこうと思って。明日から北海道に行くんだが、観光や少しダンジョンにも入る。何かあれば連絡してくれ、転移ですぐ帰ってこられるからな」
「て、転移ですか…っ?わかりました、ギルマスにも伝えておきます。それと、北海道のダンジョンに行くのでしたら何ヶ所かありますがおすすめは、函館ダンジョンですね」
少し札幌からは遠いらしいが、なんでも出てくるモンスターは全部食用で美味いらしく、通称グルメダンジョンと呼ばれているらしい。これは行くしかないな。
「そんなに階層は多くなく、リックさんなら比較的倒しやすいモンスターばかりだと思います。よければこちらの支部にも卸していただけると嬉しいです」
なんでも、モンスター自体はそこまで強くなく倒せるのだが、こちらまで運べる手段がなくて中々市場に出回らないらしい。
「わかった、多く手に入れたら少しは買取に出そう」
ダンジョンの情報を教えてもらった礼を伝え、ギルドを後にした。
──どうせ毎日夜には家に転移で帰ってくるから伝える必要なかったか?
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「んーーーっ、空気が気持ちいい」
次の日2時間もかからずに札幌の空港に到着した。さすがにフェンは飛行機の中で過ごすには狭すぎたので空間の中にいてもらい、到着してから出してあげた。
「さて、フェン。まずは何から食べに行く?」
『うむ、そうだな…ラーメンが良いのではないか?』
そういえばそうだな、カップ麺や取り寄せたラーメンは食べていだが店で食べるのは初めてかもしれない。早速、従魔も一緒に大丈夫なところを探し、店に向かった。
「いらっしゃいませ〜お好きなお席へどうぞ〜」
フェンがいるので椅子ではなく小上がりで座って食べることにした。味噌ラーメンか醤油か迷うな…
『主、我はこの肉がいっぱい乗っているラーメンに“とっぴんぐ”で卵を3個追加で乗せてくれ』
どれどれ、チャーシュー麺に卵トッピングね。…いつトッピングなんて言葉知ったの?
『前にテレビでラーメン特集というのをやっていた!』
なるほど、それを見てやりたくなっちゃったのね。仕方ない。フェンのスープ先に1口貰おう。
店員を呼んで味噌チャーシューに卵3個トッピングと、俺は醤油ラーメンを頼んだ。
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「ふぅー、美味かった。やっぱりカップ麺と違って店で食べるのは別格だったな」
『うむ!あの薄い肉が柔らかくて美味い。そして味玉なら何個でも食べれるぞ!』
フェンに届いたラーメンはもはや麺より肉と卵がメインみたいになってたが気に入ったのならよかった。
この後は電車に乗って函館に向かおう。飛行機とタクシーは乗ったことがあるが電車は初めてなんだ、ちょっとワクワクしている。
「フェン、函館に着いたらなんか食べて、今日は早いが家に戻って明日からダンジョンに行こう」
『うむ、グルメダンジョンというやつだな!?』
そうしてリックとフェンはのんびり駅まで歩いて向かって行った。




