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異世界コンサルはじめました。~元ワーホリマーケター、商売知識で成り上がる~  作者: いたちのこてつ


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エピローグ

アヴァロンでの日々が遠い記憶になり始めた頃、ヴェリディアの街はいつも通りの、いや、以前にも増して活気ある日常の中にあった。


俊にとっての今の仕事場は、コルネ亭の裏庭での薪割りや、フォルクナー商会やアラン達の些細な相談に乗ることだった。


「俊さん、ちょっといいかな。……実のところ、あんたにしか相談できないことがあってね」


ある日の午後、ロランが何十枚もの手紙を抱えて俊の元を訪れた。それは、近隣の領地や遠方の港町から届いた「コルネ亭の支店を、ぜひ我が街にも」という、切実な懇願の山だった。


「俺はただのパン職人だ。だが、これほど多くの人がうちの商品を求めているなら、何かできないかと思ってね。ただし、離れた場所で同じ味や接客を届けられるか不安なんだ」


ロランの言葉に、俊は静かに微笑んだ。それは、彼がこの世界に持ち込んだ「公正な取引」と「信頼の仕組み」が、最も身近な『パン』という形を通じて、人々に求められている証だった。


俊は薪を置き、ロランの目を真っ直ぐに見返した。


「今まで、俺はこの仕組みを使って国を動かしたりしてきました。でも、一番大切にすべきなのは、ロランさんのパンのように、目の前の一人を笑顔にする仕組みなんです。……やりましょう、コルネ亭の拡大計画。本店で既に成果を上げている陳列のコツや『試食』、それにポイントカード……。それらを遠く離れた場所でも、誰もが同じように再現できる『仕組み』を、俺が組み上げます」


俊の瞳には、かつて王都を揺るがした時と同じ、いや、それ以上に熱い「策士」の火が灯っていた。それを見たティアが、嬉しそうに俊の隣で腕をまくる。


「俊さん、私も頑張るから!」


「よし、やるぞ」


新しい仕組みの始まりを告げるその声は、夕暮れの街に力強く響き渡った。策士として現れた一人の青年が、大切な人たちのために創り上げる物語は、ここからまた新しい轍を刻み始めていく。


(完)

これにて、完結です。お読みいただき本当にありがとうございました!


2作目の


「人間嫌いの私は闇の精霊(上級)に転生しました。~見た目が「黒い毛玉」なので無能と罵られましたが、契約主の孤独な侯爵令嬢と共にレベルアップして毒親たちを断罪します~」

https://ncode.syosetu.com/n5749lp/



15話の短めのお話です!


また、1/28の20:30から、新作を投稿していきます。

次回作はガラリと雰囲気を変えて「勘違い×推し活×魔王軍」のコメディです!


魔王軍、おもてなしの極致 〜聖女の笑顔のために軍予算を「観光」へ全振りしたら、魔界が爆益を上げ始めた件〜

https://ncode.syosetu.com/n1299lr/


こちらもさっと読める短いお話なので、ぜひよろしくお願いします!

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