表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつかは訪れる最後の時  作者: Saka ジ
91/938

090 歓迎会

2026/01/07 エピソードタイトル修正しました。

       一部文章の修正をしました。

聖地の広場。

聖地の二層部分にあって、一層部分が見下ろせる様なテラスが付いている。

術師達のこだわりで強化をかけていて、崩れ落ちる心配はない。

下には、泳ぎを教えてくれる池が見えて、剣技や無手の修行をする場所も広がっている。

人族なのに、この壁をよじ登っていく少女の姿には驚いた。

イバは、最終段階に近い数の人々を見回していた。

ここにいないのは、周辺の警備をしている者と浜の村と、その周辺を回っている連中と【遠見の部屋】で警戒している者ぐらいだった。

後は体調が悪い者くらいだ。

三ヶ月前に、丘の集落からタクムが運んで来た少女タカも家族で座っている。

イバの妻と子供達も、その周辺に居るから何かあったらすぐに対応できる。

ルナの母親で、この聖地の中でも一番の治癒師ミアラが横にいてくれる。

更にタクムと、その二人の治癒師の妻ファルルとソラがいる。

サランとルナが、手を振って応えてくれた。

ルースが一段高い台に立つ。

「集まってくれてありがとう。

今日はここに3千人の人間が集まっている。

まだ、半信半疑なのはわかる。

私とて信じたくは無い。だが奴らは又来た」

ルイスの背後に、空に浮かぶあの船が映し出された。

何枚もの白石板を繋げて一枚にしたミクマ渾身の魔道具である。

ルースの身体5つ分の高さと7つ分の幅がある。

湧き上がるどよめき。

そして、疑問。

「良いかな? これは海の向こうの大陸の空に居着いている。

前にもこの場所には2回、他の形の船が浮かんでいた。

最初の船は【領主の街、呪われた街】を、焼いた。

次は【ファバン家】【アレ】【シーグス】【サイス】そして海の向こうの【港町】を焼いた。他にも相当な数を攻撃している様だ。

そして、今回こうしてここにいる船は【シーグス】【アレ】【ジューア】を焼き、先日も、丘の村で危うく少女達を手にかけようとした。

そいつは、一匹の母山羊が退治した。

私たち術師では無く、一匹の勇敢な母山羊が【黒鳥】と渡り合って少女達を助けた。母山羊は死んでしまったが、その勇敢な母山羊の仔がこの聖地に来ている。

可愛がってやってくれ」

湧き上がる歓声。

アミは、思わず立ち上がってしまった。

拍手と歓声が大きくなる。

「さて話を戻そう。

こいつらは又、【黒鳥】を放ち【銀の鳥】が出てくるだろう。

しばらくの間、外には出ないで欲しい。

教えた通り、色んな魔道具を使って、この聖地と前の農園、浜の村、そして新村には相手から見つからない様にしてあるし、攻撃されても守りは固いが、攻撃されて硬い守りを見せたら、更に激しい攻撃を加えてくるだろう。

だから、見つかってはいけない。

見つかったら、みんなおしまいだ」

「みんなで、かくれんぼだ!」

大きな声で子供が声を出した。

広がる笑い。

「そうだ、みんなでかくれんぼだ。

がんばろうな。さて食事が運ばれてくる。

今日は、面白い物もあるし後で甘い物も出す。

酒も少しだが出そう。

だが、初日から暴れられたら敵わない。

もし、そんな奴がいたらゲーリンが相手だ。

それか、とっても臭い草をお見舞いしよう」

「おい!それってまさか!」

「ベスダミオだ!」

獣人達から悲鳴が上がった。

「さぁ、今のことを肝に銘じて食事をしよう。食事の紹介をしてくれライラ!」

「ライラと申します。

皆さんへの食事の提供や会食の開催、健康の為の食事指導、そして女性の悩みを聞き纏める役をします。

男は?という声も出るでしょうが、そちらはゲーリン様とメイル様が担当されます。先に言っておきますが、女性には先程の匂いが出る『魔道具』を渡していますから気をつけてください」

(あぁ、アレそういう魔道具だったんだ。小さくて可愛いから持ちやすくって良いわ)

(まさか、ベスダミオを使った痴漢撃退魔道具とは〜)


「さて食事の紹介です。

最初に野菜サラダ。

全てここの農園で採れた物です。

野菜のツケだれは前の【アレ】の領主様の奥方からのレシピです。

次は魚です。

これは一旦、香草を使って焼き上げた物を、更に丘の村特産の山羊のチーズをかけて焼き上げています。

次は羊肉。これは肉屋の主人が使ってらっしゃった香辛料のレシピを使って焼き上げています。

さて、パンも数種類用意していますが、白い丸や三角の穀類を固めた物がありますがこれが【米】になります。

今、新村で生産していて、ここ数年分の米を保存しています。

塩が、ほんのり感じられる程度使われていますが、この聖地で作った上質の塩になります。

今回は、この内容ですが量が足りない、肉が欲しいと言われる方の為に後ほど、ボアの肉料理と米を出します。

甘味ですが、これもサトウキビという甘い汁を出す草からとった物と、小麦粉や果物を干した物や皮を使った焼き菓子を準備しています。

お酒は、食糧が第一優先ですので麦を使った蒸留酒になります。

度数がありますから、水で割って飲んでください。

ただし、私が不快に思う様な飲み方をされた方は、先程の匂いのがする部屋へ【転送】させて頂きます。

それでは、食事を運んでください!」


食事が運ばれてくる。

ここのところ、逃げ回ったり落ち着いて食事をする事が、できなかった者達が食事に飛びつく。

今日は、仕方がない。

「参考までに、先程のサトウキビも出しますが、硬いので唇を切らないでね。

パンにつけるジャムは桑の実を煮詰めた物です。

女性や子供のお飲み物は、お茶か先程の桑の実から作ったシロップを使った物も有ります」


次々に出てくる食事。

中には野菜を食べないで、肉ばかりを食べようとする者もいたが、ライラの視線に慌てて野菜サラダに手を出していた。

ツケだれもチーズを、使ってあって野菜嫌いの獣人達にも好評だった。

互いに、名札を見せ合って仲良く話をする者。

特に、アミの家族の元には多くの人々が集まった。


ボアは、北の岬の先によく出没する。

新村も、良く被害を受ける。

今は、優秀な警備員が周りを見張っているので、この頃では寄って来なくなった。

かつて、肉質が良い物は非常に味が良く、特に秋の終わりに狩ったボアは高値で取引されていた。

イバ達は農園の周辺をうろついて【遮蔽】に沿った足跡を残しかねない、こう言った動物を狩ることにして、手広く狩をしておいた。

肉屋のランクが残念がる。

どうも、農園の土地が肥えているので【遮蔽】の下を目指してミミズが集まり、それを狙ってボアが寄ってくるらしい。

今では肉屋も『ランク』という名だけで通しているが、どうしても『肉屋さん』と呼んでしまう。

ランクの四人の子供達も聖地に入っている。

昔住んでいた二人が妹たちを引っ張って、あちらこちらに、あいさつに周り妹達を紹介していた。

『大丈夫だな』

イバは、やっと落ち着いて食事を続けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ