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俺のチート能力で異世界無双計画はどこいった?〜「木の枝」と「経験値1.2倍」でダンジョン探索〜  作者: KATARIBE


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第39話:国境越えの馬車レース! 執拗な追跡者と、マリアの『爆走』

王都の外れ、街道を猛スピードで駆ける一台の馬車。

その中では、大翔たちが誠十郎から投げ込まれた「三色団子」を囲んでいた。


「……んん〜っ! 誠十郎さゆ、分かってるぅ! このモチモチ感、戦いの後の胃袋に染みるわぁ!」

ユフィが聖杖『アルテミス』を膝に置き、幸せそうに団子を頬張る。


「……先輩。……。誠十郎さんの気配、一瞬でしたが……凄まじい『女の情念』に追われていたような気がします。……あざとく同情しておきますね」

カスミが冷静に団子の串をまとめ、無限符の書で周囲の索敵を行う。


(ズゥゥゥゥゥン!!)

突如、大地を揺らす重低音。

後方から、翡翠の装甲を纏った四足歩行のゴーレム兵団が、土煙を上げて迫っていた。


「……来たか。帝国の追っ手だ! マリアさん、いけるか!?」


「――お任せください、リーダー! 誠十郎さんに『重心移動は馬車も同じだ』と教わりました! ――『絶技・ドリフト旋回カーブ・スライサー』!!」

マリアが手綱を荒々しく捌く。

新調した『ヴァルキリー・ドレス』が風に舞い、彼女の凛とした横顔が夕日に輝く。だが、その運転は凛々しさとは程遠い、狂気の沙汰だった。


(ギギギギギィィッ!!)

馬車が二輪走行で急カーブを曲がり、ゴーレムの突進を紙一重でかわす。


「ひゃあああぁ!? マリアさん、速すぎるよぉぉ!」

ユフィが馬車の天井に頭をぶつけながら叫ぶ。


「……。先輩。……。揺れを利用して、密着……。……ああっ、今のGは計算外ですっ!」

カスミが俺の胸元に飛び込んできたが、次の瞬間、馬車のバウンドで反対側の壁まで吹っ飛んでいった。


「ユフィ、後方のゴーレムを足止めしろ! カスミ、姿勢制御の術式だ!」


「……うん! 団子のパワー、見せてあげる! ――『閃光のシャイニング・ロード』!!」

ユフィが杖を後方へ突き出す。放たれた光の奔流が路面を焼き、追跡するゴーレムたちの視覚センサーを焼き切る。


「……。仕返しです! ――『加速の重圧符』!」

カスミが吹っ飛んだ状態から、執念で俺の背中に指を走らせる。

馬車の車輪に重力操作の術式が組み込まれ、崖を駆け上がるような超加速が始まった。


「――道を、開けなさいッ!!」

マリアが立ち上がり、馬車を飛び越えようとしたゴーレムの眉間を、手綱を握ったままの左拳で殴り飛ばした。


【リザルト:国境突破!】

* マリア: 運転技術が「暴走族」の域へ。馬を労わる心より、速度を優先。

* ユフィ: 団子を完食。魔力供給が120%に到達。

* カスミ: 揺れる車内で俺の服の裾を握りしめ、「酔い止め」という名目で手を繋ぐことに成功。

* 大翔: 馬車の揺れで胃の中の団子が逆流しそうになりながらも、牙枝で追っ手を精密射撃。


「……はぁ、はぁ。……。撒いたか。……。マリアさん、今の運転、誠十郎さんが見たらなんて言うかな」

「……『殺気が足りん、もっと馬の筋肉を斬るように走れ』……とか言いそうですね(笑)」

マリアが汗を拭い、美しく微笑む。その背景では、破壊されたゴーレムたちが火花を散らしていた。


「……。先輩。……。国境を越えました。……。ここからは、帝国の直轄領です。……。聖女の謎、そして誠十郎さんが斬り伏せた工作員たちの『本当の狙い』を探りましょう」

カスミが指先で、新しい領地の地図を広げた。

『白星の枝』の次なるステージ。それは、きらびやかな宮廷の裏側に潜む、ドロドロとした陰謀の渦だった。


(続く)


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