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ルナリーナの普通じゃない日常  作者: 脇野やく
第二章 覚醒の儀ともうひとりのルナ カルデア暦2378年 ミドルブルー
29/32

2-9 マッドサイエンティスト(?)・ベルダ

可愛くてかっこよくて強い、それってもう最強じゃん?

この世界でもロマンを追い求める者(中二病)は居ます、でも少ない。なぜ?だってこの世界で中二病になるのは地球より遥かに難しいからだ。一般的な中二病はカルデアの常識。

でもやっぱり覚醒する前の装備は魔力とかを使えないので中二チックさが余り表現できなかった。

ごめんなさい~


それでは本編をどうぞ~

「ワシの店へようこそ、ワシはベルダ、ここの店主じゃ」

「「「「へ(え)?」」」」

「失礼じゃのう、こう見えてもワシは主らより三百年以上生きとるじゃぞ」

「「「…ええええええええ~~~~~~」」」

…………

「ふむ、落ち着いたかい?」少しだけ驚きで固まった後、落ち着いたリンナ達に問い掛けるベルダ

「も、申し訳ありません、お見苦しいところをお見せしました」

「「「ごめんなさい」」」

「うむ、まあ、別に気にしとらんからよいわい。」どうでも良さそうに言うベルダ、その顔を見るにホントに気にしてはいない事がわかる。

「?」なのになぜかそんな彼女に対してコテンと頭を傾げるルナ。

「なにか変かい?お嬢ちゃん?」

「…口調?」

ジーーーっとガチ恋距離で見つめ合うこと数秒、ベルダが突如として笑いだした

「わっハッハッハ!勘のいいお嬢ちゃんだな!

見抜かれた以上、隠す必要もなーい!改めようではないか、このワシこそが天才にして最強のマッドサイエンティスト、スーパーハイパーウルトラベルダ、このロマン溢れる最高の店の偉大なる主にしてマスター!」

ポッカーン

しんーーーーーーー


うん、断言しよう。ルナの勘は確かに良いが、だからといって一目で人の中身まで完全に見抜けるわけではない。彼女は別にこんな中二チックで痛い喋り方に気づいていない。だからこれはただのベルダの自爆だ。

自爆、だよね?うん、そういうことにします。

「おお~」

例えいつも無表情の顔から感動の色が出ていても、例えその虹色の目がキラキラしていても、きっと、そう、きっとそうだ。

「おお!お主、やはり同志か!なんてことだ!生まれてこの方四百年近く、このような目出度い日で初めて同志に出逢えるとは!感動したぞ!

(ガタゴタ)

どうよ同志!この素晴らしいコスチューム、着てみたいか?(コクリ)

おお、やっぱり着てみたいのだな!さあっさあ、着替えて見給え!」


…………


嵐のように着替室に入って一瞬で着替えてきたルナは興奮気味でちょっと顔が赤い。

うん、まず最初に言っておくと別におかしな服装ではないよ。おかしくはないが、どう考えてもファンタジー世界(多分)のカルデアとは合わない、それどころか地球でも近未来的と言われる服だが、それでもおかしい服とは言えない。


艶のある黒い生地のシャツにメタルチックの銀色のモノクロシャツ、袖はなく、そのかわりにあるのは機能的なフォームの肩掛け。脇の下には二本の革のベルトが斜めにかけられており、それが下のミニスカの両側を留め金で引き止めている。交差したベルトが背中の固定具を固定して、その固定具に今はメイスが挿している。ベルトの両側腰近くの部分にはグレイネーd…じゃなくポーションとかを入れれるであろうポケットとライトセイb…じゃなく短剣を固定できるであろう固定具がある。そして太股には革の固定具が一つずつ、それらには小さなナイフを入れるのにピッタリの収納具がそれぞれ4つ。首にはメタルチックのアクセサリー(首輪ではありません)、恐らくは急所であるそこを守るためのもの。

機能的の作りでありながらバランスが取れているその服はどちらかというとSF物に出ていそうな装備だ。でもそこから感じる魔力

「似合っているな!やっぱり我が瞳に狂いはない!どうだ?動きにくいところとかはあるか?ないな!ならメイスを振るってみな!おお!ちょっとまって、もう一度、うん、もっかい……

うむうむ、ちょっと跳んでみて

(タンっタン)

ほほう、うむうむ(ぺたぺた)

よし!ちょっと脱いで、すぐに改造するから!」

「うん!」

ルナの動きを観察して、ベタベタと確認してすぐにまた中に入ったベルダとそれに従うがままのルナ。

二人の行動力はもはや恐ろしいという一言では尽きないものがある。

(((ポカン)))

ポカンとするリンナ達、その反応こそが普通でしょう。

………………

「さ!これで全力で動いても問題ないか試して!」

「ん!」

びゅう!

「おおおお!!いいねえいいねええ!!これこそ我が傑作に相応しい!」

「ん!動きやすい!」

「そうだろうそうだろう!うむうむ!でもまさかこの歳で戦技を使えるとは流石は我が盟友だ!

でもこれは…うん!もう少し改造しよう!なに、さっきの戦技はすこし特別のようだからそれに合わせてアシストする機関をつけてやるだけだ。」

「機関?」

「うむ!ロマンでスリリングの機関、その名もファンタムアーーーーーーーーーーム!」

「ファンタムアーム?」

「うむ!戦技を使う際に発生する世界の上書きの余波を利用して一瞬だけその戦技を使う前の幻影を作るのだ!それも余波を利用するから魔力も闘気いらない、それだけでなく戦技を使う際の反応を抑える事ができるのだ!

どうだ!すごいだろ?すごいだろ!」

「ん!すごい!」

「さあ、さあ!行きましょう!すぐに改造するぞ!」

「ん!」


…………………

そして更に数分後、高笑いする變態(ベルダ)と鼻歌を歌うルナ、そして現実逃避しているリンナ達があったとさ。


「わはははあっははははあははははっっはは!いいないいないいなああああああ!最高だ!最ッ高だ!これだ!ロマンはやっぱり装備してもらってこそだ!強くて可愛い女の子、クールだ!くうう、抑えろ!我が右手よ!この子が覚醒した後を待つのだ!たった半時間の辛抱だ!」

「ん~~んん~」


「ルナちゃんったらああゆうのが好きだなんて、意外だわ~~」

「そうですね~~」

「それにしても平和ですね~~」

現実でワシとかを自称する者ってそんなにいるのでしょうか?

私は見たことがない。だからそういうキャラはうまく作れない。ベルダの設定も本来は老いた喋り方に装備作りの時だけ中二病のつもりでしたが、うまくかけずに今となった。その痕跡として今回の話はちょっと変です。

マッドサイエンティストとしての本領はちょっと後の話なので、今回は「(?)」をつけて居ますが、彼女のヤバさは今後ゆっくり出します。


さて、お知らせですが、私は覚醒した後の話を新作として投稿することを予定しております。というのもちょっと書き直しをするための考えが思いつかないからです。

なのでここを前日談として、物語がホントの意味で始まる所を本編とさせていただきます。(第一話から大規模戦闘が続きます)

その後はここをサイドストーリーやほかの前日談の置き場にする予定です。

毎日更新は新作投稿した後も少し続きます。本編からはバトルとロマン溢れる物語(の予定)ですので、その際是非そちらにブックマークを付け直してください。投稿する後にここでお知らせと下のバナーでリンクを出しますので。

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