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わたしは此処にいる

 "蜘蛛宇宙人" は、変化のない道を進む。




 慣れたライトの限定的光

 ――予想のつく暗闇の先。




 光の当たる場所は常にひとつの面であった

 ――そしてその面は、光と闇の境界に含まれない。




 "蜘蛛宇宙人" は、地点(F)に着いた。




 以前と変化はなかった。




 地点(F)。




 右へ直角に折れると――「Ω」になる。




 右に四十五度折れると――地点(G)へ。




 "蜘蛛宇宙人" は立っていた――壁に向かって。




 進んできた道の先である、行き止まりに向かって。




 足を踏み替えたりはしなかった――顔を傾けさえしない。




 前だけを見る。




 まっすぐ。




 そして――手をかけた。




 壁は崩れた。




 そしてまた

 ――露出する

 白マテリア。




 爪を立てる。




 何度も。




 欠片が剥がれる度に――明らかになる面。




 同じ色。




 同じ素材。




 面は平面ではなく――凹凸。




 削る度に――形が変わる。




 そして、"多く" はその形を問題としない

 ――<平均>を以って、問題を棚上げするのだ。




 "蜘蛛宇宙人" は掘った。




 一心不乱に――




 "蜘蛛宇宙人":

 「この先だ…」




 "蜘蛛宇宙人":

 「その筈だ……」




 掘る。




 スコップも

 ――手も

 掘る速度は変わらない。




 掘る量も変わらない。




 "蜘蛛宇宙人" は疲れている

 ――しかし、疲労度は問題ではない。




 "蜘蛛宇宙人" が考えている事。




 《ダンジョンの構造上

  地点(A)→地点(F)の直線的トンネル

  その延長線上に

  地点(A)の裏側がある筈だ。

  そして裏側を探れば

  地点(A)を構成するコンクリートの<厚さ>を

  見つける事が出来る筈だ》




 そして――予想していた。




 《元・地点(E)を含むトンネル

  <地点(D)から地点(C)>

  の距離を考えると、

  此処から先は

  約45歩に近い数を

  掘り進めなければならないだろう………》




 その距離が45歩より短い可能性も考えていた

 ――しかし……

 ――何より…

 ――掘った。




 ただ――掘り続けた。




 埋めながら。




 ――――――――――――――――――――――――


 "蜘蛛宇宙人" が掘っている間、図解しよう。

 (コンマを使う等して、表記を同じとする地点を差異化する事は出来る。しかし、それでは、努力しない者にとって<わかりやすく>”なり過ぎる”から、しない)


 「A」 ↔  ↔ 「F」 ↔ 「(?)」

  ↕     ↙ ↕

 「B」 ↔ 「G」「Ω」

  ↕     ↕

 「C」 ↔ 「D」 ↔  ↔ 「C」 → ...


 因みに――


 地点(A)から地点(B)は23歩。

 地点(B)から地点(C)は24歩。

 地点(B)から地点(G)は24歩。

 地点(C)から地点(D)は24歩。

 地点(G)から地点(D)は24歩。

 地点(G)から地点(F)は23歩。

 地点(F)から地点(A)は24歩。


 ――であった。

 (逆にしても、距離は同じである)


 さらに――


 地点(D)から

 ――上の図では右に位置する

 次の地点(C)までは

 45歩。


 そして、

 地点(F)から「Ω」は1歩

 である。


 あと――


 曲がり角は、ほぼすべて約直角である。

 (地点(F)-(G)のトンネルと地点(A)-(F)のトンネル、

  地点(F)-(G)のトンネルと地点(B)-(G)、(D)-(G)のトンネル

  それらの関係[その角度]は除く)


 以上を踏まえて――

 (即ち、地点(A)-(F)と地点(C)-(D)、地点(A)-(C)の距離、それら角度等を考慮した結果)


 <地点(F)の先を掘り進めると、地点(A)に到達し

  その掘った分の距離は、

  地点(D)-(C)の距離(「45」)に等しい可能性が高い>


 ――と "蜘蛛宇宙人" は考えたのだ……。


 結果はそうならないが。


 ――――――――――――――――――――――――



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