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暇人侍  作者: 一斗
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其の九 鉄砲

「おお、珍しい物を持っておるな」

「知り合いの鉄砲足軽から借りてきたのじゃ。すぐに返す約束でな」

「なるほど。しかしこれが鉄砲か。遠くから見たことはあるが、近くで見るのは初めてじゃわい」

「掃除、弾込め、火付け、構え・・この四段階を経ねばまともに扱えぬ代物じゃ。その代わり、雑兵でも比較的容易に敵将を討ち取ることができる」

「うむ。じゃが如何せん数が少ないのが欠点ではあるな」

「高価じゃからな。しかも火薬の調達も容易ではない」

「これが量産されたら恐ろしい事になるのお」

「既に西国では大量に出回っておるらしいがな」

「まことか?ならば我らにとって脅威じゃな」

「一番最初に突撃するのは我ら足軽じゃからの」

「しかし生き残れば一番槍という武功が挙げられる。ううむ・・想像するだに武者震いがするわい!」

「相変わらずの猪武者っぷりよ・・」

「・・しかしこの鉄砲、いくらくらいするのじゃろうか?」

「さあて・・わしらの給料では到底及ばぬじゃろうが」

「なるほど」

「・・お主、紙と筆を用意して何をする気じゃ?」

「これとそっくりな物を作って売りさばけばよいかと・・」

「・・例え作れたとしても火薬を入れて試し撃ちをされた時点でばれるぞ」

「その時はこっそり本物と偽物をすり替えて・・」

「・・・」

「あ、待て!弾を込めるな!というか弾を持っておったのか!?火をつけるな!冗談じゃ!やめてくれええええええ!」

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