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暇人侍  作者: 一斗
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其の五十三 断られる

「はあ・・やはり断られてしもうたか・・」

「当たり前じゃ!そもそもお主の娘はまだ十にもなっておらぬではないか!」

「それは承知しておる。じゃが、この戦国の世では何があるかわからぬ故、早めに執り行おうと思うてな」

「嫁御の説得に行って娘を見た瞬間、これは無理じゃと思うたわ」

「・・すまぬ」

「あと五年は待たねばならんぞ。よいな?」

「うむ。それはそうと、南では大変な事が起こっておるようじゃな」

「西の大名に重要な城を落とされてしもうたらしい。現場の将兵の動揺は相当なものであったと聞く」

「東からは東の大名、西からは西の大名、そして今や天下を狙う一番手となったあのうつけがわしらの領土を狙っておるのか・・」

「東の大名との関係がこじれたのがまずかった。これが無ければまだ持ちこたえられたじゃろうが・・」

「やはり、滅亡か・・?」

「滅多な事は申すでない!」

「・・すまん」

「・・いや、大きな声を出して悪かった。じゃが、その覚悟はしておかねばならんな」

「ううむ・・やはり娘の婚姻は早めねばならんな。・・そうじゃ!二人羽織じゃ!」

「は?」

「背を高くすればよいのじゃ!わしが娘を肩車し、着物の中に入り込めば年頃の娘に見えるぞ!早速嫁に提案じゃ!」

「やめんかああああ!」

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