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暇人侍  作者: 一斗
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其の四十九 節制

「一大事じゃぞ!昨日城主様が亡くなられたそうじゃ!」

「何!?それはまことか!?」

「城の警備をしておった者から聞いた話じゃ。間違いない」

「ご病気じゃという話は聞かなんだが・・わからぬものじゃのう」

「葬儀は近日行われるという話じゃ。準備はしておかねばならんぞ」

「うむ。しかし最近戦以外での訃報が続くのお」

「年を取れば誰しも死ぬ可能性は高まるものじゃ。わしらとて例外ではあるまい」

「そうじゃな。わしらも気づけば三十路・・これからは身体の不調も出てくるのじゃろうな」

「うむ。そうならぬ為に節制に努めるなどして本腰を入れて対策をしていかねばならんぞ」

「節制か・・具体的にはどういったことを行えばよいのじゃ?」

「そうじゃなあ・・まずは酒量を減らすとか・・」

「・・もう減らしておる・・」

「・・お主の場合は嫁の差配でもらう金が決まっておるからのお・・」

「そうなのじゃ!何とかこの状況を打開すべく色々やってみたがうまくいかぬ。何か良い方策は無いものか・・」

「色々・・具体的にはどういった事をやってきたのじゃ?」

「釣った魚の量を増やし、家に持って行った」

「・・食べきれねば腐るだけじゃぞ」

「綺麗な石を拾って嫁に渡した」

「・・論外じゃな」

「何!?綺麗な石じゃぞ!?女子なら喜ぶじゃろう!?」

「それで喜ぶのは童の頃だけじゃ。店売りの櫛等の方が遥かによい」

「む・・店売りの櫛・・か」

「それなら喜ばれるじゃろうな」

「分かった。・・ならば・・金を貸してくれえええ!」

「ええい、離せ!言うと思ったが本当に言うてくるとは思わなんだわ!自分で金を貯めて買ええええ!」

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