整体初体験①(ホストクラブ編)
春先に腰を痛めた。ギックリ腰。どうせそのうち治るだろうとたかを括っていた。
しかし今回は違った。ひと月経っても違和感が続く。再度ギクっと来そうな予兆もある。怯えながら暮らす日々。そんな折、知人から近所の整体を勧められた。保険が効くとのことなので、こりゃ受診せねば損とばかりに整体を受けることにした。
治療院はガラス張りでなかなかオシャレな雰囲気。若い男の整体師が3人、テキパキと施術に励んでいる。順番が来て施術台にうつ伏せ。お尻や腰、背中などに圧が加えられる。筋肉の構造、痛みの原因、どこをどうすれば良いかなど詳細な説明がなされるが早口で内容がよく理解できない。施術は20分ほどで終了。あれ? なんかいい感じ、、、、
次の日もその次の日も通った。かなり良くなっていく。正直、整体を舐めていた。こんなに効くとは夢にも思っていなかった。たまたま回復する時期と重なっていたのかと疑問を持つほど。
1週間ほど通いそろそろ治療終了かなと思いきや、腰の救世主たる師から「毎日来るように」とのお達し。このまま保険適用でいけるのかという不安が頭をよぎる。その点について師に尋ねても明確な答えが返ってこない、というかはぐらかされる感じ。
この治療院、入ると「〇〇さん、こんにちは!」、出る時は「〇〇さんお大事に!」と患者一人一人へ声をかける。しかもその声がやたらデカい。なので出入りするときは少々気恥ずかしくなる。さらに施術中、やたらと話しかけてくる。
「休日はどんなことされていますか? お仕事はどんな感じですか?」。
師によれば治療には日ごろの生活の仕方、体の動かし方を知ることが欠かせないらしい。なるほど、そういうことなのかと感心しつつ、その距離感の縮め方には多少の違和感をもつ。
この治療院には個人情報保護の概念が存在しない。施術台がズラーっと並べられた開放空間。術者と患者との会話内容は丸聞こえ。年配女性が連休を利用して親子3人でUSJに行った話や、20代と思しき若い女子が彼氏ともめている話とかが耳に入ってくる。その悩める若い女子に師は友だちみたいな話し方で、恋のアドバイスまでしている。その様はまるで歌舞伎町のホスト。ここは治療院を装ったホストクラブなのだろうか。




