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その9 犬狛国宮殿・ベランダ


 マイヌの部屋のベランダの下側に、両手でぶら下がっているコブタエ。そのコブタエのローブに捕まっているシロネ。

 その状況とは裏腹に淡々と言うコブタエ。

「けっこう簡単に落とせましたね」

「てか、俺たちが落ちそうだろうが! 早く上に上がれ!」

「はーい」

 懸垂して顔をベランダの柵の隙間に出すコブタエ。だが、手が滑って元の体勢に戻る。その衝撃で、ぶらんぶらんと揺れるシロネ。

「おい! 金平糖使えよ!」

「両手がふさがっていて金平糖が取れません。とりあえず落ちます」

「え? え?」

 コブタエは、ふわっとベランダから手を放した。急降下していくコブタエとシロネ。

「わーっ!」

 シロネの叫びが辺り一面に響き渡った。


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