☆空翔竜☆
「はぁ」
ギルドマスターは大きくため息を付いた。
仲間にしてくるとは思わなかったようだ。
まだ彼は信じられないようだ。
「ヴェレーノです。以後お見知りおきを」
恭しく一礼する。
「あなたのパーティ獣人多くて大変ですね」
そう、ギルドマスターが言うと、ヴェレーノか鋭く睨む。
「すみません、失言でした」
それに満足げな表情を浮かべるヴェレーノ。
「それはそうと、これでは少々問題が……」
大人というのは一筋縄ではいかないらしい。
「これでは昇格は難しいですね」
討伐必須の任務だったかー。
「人型はちょっとやめてほしいですね」
人型を倒すのは気が引ける。
「あとは────」
裂空の如く爪痕が残留する。
『魔術 断空』である。
ガッと剣と魔術がぶつかり合う音がした。手が痺れ、力が抜ける。他の三人も連れてこればよかった。
翻弄するかのような動き方とヒットアンドアウェイの戦法。
こんな姑息な動きをするのは鳥ような翼のせいか。
薄青色の羽毛が生えているのだが、それが非常に見えづらい。
おまけに羽毛が飛び散り、集中力までも飛び散る。
翼による風圧はとても強い。
「グルぉオォ!!」
一際大きく吠えると大きく旋回して周り込んでくる。
太陽と一直線上にきた。
眩しくて見えたもんではない。
「スキル 料理屋」
ボウッと私の周りに紅の炎が立ち昇る。
そして、止まることなく突っ込んでくる。
それを感知してしゃがんで避ける。
背中に爪が当たって裂ける。
「ウッ」
だが、剣を手から離さないようにする。
あまり時間をかけられなさそうだ。
周りの炎を剣に纏わせる。
ぐるっと地表近くから急上昇した竜。
今度はよく見える。
「来いっ」
私は剣に力を入れて攻撃を待つ。
そして降りながら攻撃してきたところを剣で斬る。
少し早かったのか、右足を浅く斬った。
が遅れて爆発した炎で尻尾を燃やした。
そこでひるんだ竜の背中に飛んで一突き。
私は、勝ったのだった。
空翔竜
空を羽ばたくために筋肉が発達した大型の魔物。
魔術は裂空と、豪炎の2種類を使う。
だが、炎耐性はそんなにない。
羽毛は斬撃に強く、外套として羽織られる事が多い。
肉は筋肉質でさっぱりしていてとても美味しいらしい。
貴族のディナーとして振る舞われることもある。
爪や牙は鉤爪に使われたり、頑丈なため刀身に使われたりする。
討伐した際は頭を持って帰ると治療の報酬がもらえる。
簡単に討伐はできないため、冒険者としてのステータスとしてマウントを取れる。




