第13話『義妹の友達、兄のサバイバル生活を見にやってくる』
放課後、自宅で課題をしていると、
突然リビングから義妹・篠原咲良の声が響いた。
「お兄ちゃん、今日ね、友達連れてきた!」
「……なんでそういうこと事前に言わないの?」
「だって、サバイバルって突然始まるものじゃん!」
誰が人生をサバイバル基準で生きろと言った。
◇
そして玄関から現れたのは、
咲良の友達――佐倉 美羽。
小柄で大人しそうな子だったが、開口一番こう言った。
「わぁ……これが噂の“家庭内サバイバル”の現場……!」
「噂になってんの!?」
「咲良ちゃん、いつも学校で言ってるもん。“私の家、ダンジョンだから”って」
……マジか、義妹よ。
◇
「じゃあ、今日は**“家庭内サバイバル体験ツアー”**だね!」
「いや、普通におやつでも食べて帰らせろよ」
「だめ! せっかく来てくれたんだから、ちゃんとクリアしてもらわないと!」
そして始まった「咲良プロデュース・家庭内アスレチック」。
・廊下の“落とし穴ゾーン” → ダンボールとクッションの罠
・リビングの“敵エリア” → 掃除機ロボが追いかけてくる
・キッチンの“ボス戦” → 義妹 vs 美羽(クッション剣で対決)
◇
驚いたことに――
美羽:「……意外と楽しいかも」
「楽しんでんのかよ!!?」
「だって、こんな非日常、他にないもん!」
義妹、友達の心まで掴むとは……。
◇
最終的に、美羽がゴールした時には、
「冒険者バッジ(紙製)」を咲良からプレゼントされ、満面の笑みで帰っていった。
帰り際、美羽は俺にこう言った。
「篠原先輩も……頑張ってください。日常、無事に生き抜いて」
「それ、もう完全に俺が犠牲者扱いだよな……」
◇
夜。
咲良は得意げに言った。
「どう? サバイバル、広まってきたでしょ?」
「……お前、まさか学校中巻き込む気か?」
「もちろん!」
――俺の静かな人生、どんどん遠ざかっていく。
(つづく)
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