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スクエア

 皆さんは、スクエアと呼ばれる降霊術をご存じだろうか。

 スクエアという言葉自体は、英語のsquareのことで、意味は四角形だ。四角い部屋で行う降霊術だからという理由で、この名前が付けられている形だ。

 元は「山小屋の四人」といったタイトルの怪談として私は知っていたけど、それが派生して降霊術の一つとなっているようだ。


 山小屋の四人という話は、以下の通りだ。

 雪山で遭難した四人の登山家が、山小屋で一晩過ごすことになる。

 寝たら死んでしまうだろうと考えたリーダーは、四人が一晩中寝ないで済むよう、ある提案をした。

 まず、四人がそれぞれ部屋の四隅に座る。最初の一人は壁伝いに二人目がいるところまで歩き、二人目の肩を叩く。

 肩を叩かれた二人目は、同じように壁伝いに歩き、三人目の肩を叩く。三人目も同じように四人目の肩を叩き、四人目もまた同じように一人目の肩を叩く。これを朝まで繰り返すというものだ。

 それぞれ、自分の番が来れば動く必要があるので寝ないで済むし、他の仲間のためといった強い意志も生まれ、四人は一晩を耐え切ると、翌日には無事に下山することができた。


 ただ、四人が一晩中行ったことは、実際に行うことができないものだ。

 何か四つ物を使って動かすとわかりやすいけど、最初に一人目が二人目のいる場所まで移動しているので、四人目が元々一人目のいた場所まで行っても、誰もいないのだ。つまり一周したところで、普通は終わってしまう。

 ただし、この時、元々一人目のいた場所に五人目の人物がいると、ずっと繰り返し続けることができる。

 存在しないはずの五人目は、いったい何者だったのかということだ。


 この話を基に、実際に同じことを四人でするというのが、スクエアと呼ばれる降霊術だ。

 普通なら一周目で、四人目が誰の肩も叩けないので、そこで止まるはずだ。でも、繰り返し続けることができる時もあるようで、その時は正体不明の五人目がそこにいるということになる。

 降霊術としてのスクエアは、そういったものだ。


 実際に、このスクエアを行った人達による体験談もあるので、そちらを紹介しよう。

 当時、彼らは小学生で、某漫画で紹介されていたことからスクエアを知ると、実際にやってみようという話になった。

 そして、一人の部屋に四人で集まると、雨戸を閉めるなどして、うっすらお互いが見えるぐらいまで部屋を暗くした。


 あらかじめ順番を決めた後、お互いに軽く声をかけあってから、一人目がスタートした。

 三人目まで次の人の肩を叩き、いよいよ問題の四人目の番だ。

 でも、四人目はルールをよくわかっていなかったようで、元々一人目がいた場所を通り過ぎると、そのまま一人目のところまで来てしまった。

 うっすらと姿は見えていたので、それだと違うと止めて、結局それで終わりになってしまった。

 そもそもで、やり方を間違えていたということもあるけど、結局何も起こらなかったと四人はガッカリした。


 ただ、後で振り返った時、四人目と一人目は少しだけ異常を感じていた。

 まず、四人目は元々一人目がいた場所――噂では正体不明の五人目がいる場所を通り過ぎた時、誰かにぶつかったような感覚があったらしい。

 そして、一人目は四人目から二回肩を叩かれた感覚があったけど、四人目は一回しか肩を叩いていないと主張したそうだ。

 これが本当だとすると、正体不明の五人目がそこにいたということだ。


 先日、「異世界に行く方法」という雑話で、こうした儀式は達成するのが困難であればあるほど、大きな効果を発揮するといった話を紹介した。

 このスクエアは、四人集まるだけでなく、四角い部屋も必要なので、なかなか行うことが困難といえる。なので、何か不思議なことが起こる可能性も十分考えられる。

 いつも言っていることだけど、実際に行う際は、くれぐれも自己責任でお願いしたい。


 そんな雑話でした。

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