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第47話 傷跡

〇〇〇



「クリスティナ、コレは?」



「ブルの追い込み用の範囲魔法です。

 出力を上げるのでレシピはその3倍でお願いします!」



 ロザリアとアラタが苦戦する中、クリスティナからセツナへ渡されたヴェラムには、黒色属性を基礎とした魔法の儀式が記されていた。



「! 凄いね……やっぱり魔法使いの技術はなんだって役に立つもんだ」



「わたくしの知識でも、力になれるならなによりです。


 さぁ、急ぎましょう! 供物は、先程見つけたアメノハヤテの首と……」



「……コレかな? 副長さん」



 2人が見つめた小さな水晶は、心なしかびくついたように見えた。




〇〇〇



「────ってな訳で。


 一段落ついたね……アラタ、大丈夫なの?」



「…………」



「アラタ?」



「虚勢を張らせてやれ、ニシティ。


 痛いけど我慢している顔だ」



 いや、それはもう虚勢張らせてもらえてないんですが。



 現在、俺はロザリアによって指をくっつけてもらっていた。



 "少し感覚がおかしくても時期に慣れるから我慢しろ"とは言うが……そんなに簡単に部位欠損を治せるなんてそうそう聞かない。



 うーん、恐るべしアオザホース医療術。



 その隣で、クリスティナとセツナは魔法によるシグナルを飛ばす儀式をしてくれている。



 通信を可能にするシンシアの水晶球を使ってしまったためだ。



 とはいえ、だいぶ俺たちも派手に消耗している。



 ポーションも一応持って来てはいるが、一回戻る選択肢も────────




 その時である。




「「「「!!?」」」」



 近くにある一本の木────レプティによって幹を抉られた────が軋み、倒れる。



 僅かに開けた視界の先に、緑の中には余りにも異質な人工の祠が現れた。

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