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赤翼物語  作者: ヤタガラス
13/42

不穏な振動

今度は大丈夫な、ハズ…

「…負けたか」

「お疲れ様です、初めてにしては上々でしたよ」

「そりゃどうも」

まさか自分の首が飛ぶとは、胴体が飛ぶ時点で分かってたがやっぱあの銃ヤバいよ、一発だよ一発。人に向けていいものじゃない。

「時間は?」

「そろそろ14時ですね、長くやり過ぎましたね」

「もうそんな時間か」

朝の8時に始まってそんなに経ってたのか。あれ昼食は。

「お昼は貴方が夢中にやってる内にもう終わってますよ、忠告すら聞かなかったらしいですね」

「まじかい」

どうりで途中人が少ないと思ったわけだ、物事に集中してると周りの声とか聴こえなくなるししょうがないかな?

「食べなくて大丈夫でしたか?」

「不思議と空腹は感じないね、多分まだいける」

朝食とってないけど。

「では再戦を―」

「すまないが時間だ、訓練は終了だ」

声を妨げたのは今回の訓練の教官だ、以前話したことあったな。

「?まだ時間では無いハズですが」

「外で大型原生生物の移動があってな、安全の為に訓練は繰り上げだ」

この星の原生生物でデカい奴って四足巨獣(サイクロプス)大型無脚竜(ヴァリアンサ)だよな、全長200mは下らない大型生物。いや本星にもコイツらに勝るとも劣らないサイズの生物もいるから別に驚かないがそれでも移動か、何があったんだ。

「お前達が知らないわけ無いだろうが一応言うが、この星には原生生物を追い払う妨害電波を発するパルスタワーを使って人間の生活圏に原生生物を入れないようにしているが、大型生物は効きが弱い。そもそもアイツらは遠縁の未開拓地域で生息していて活動範囲も決まっている。だが数年に一度にその地域の食料がなくなると別の地域に移動するんだが今回その移動ルートにこの基地が入ってしまった」

「はるほど」

マリーが頷いた、知らなかったのか?

「パルスタワーは言った通りに電波を飛ばしているんだがその電波がホログラムポット等の超精密機械にダメージ入ってしまうのでな、その被害を減らすために早めに終わらせることになった」

「了解です」

「万が一に備え正規軍が出撃するがお前たちは出ないからな?」

「分かりました」

なんだかパッとしないが仕方ないな、俺ら訓練生は出撃無しか。

「教官、今残ってる人はここの人だけです」

「分かった、それじゃログアウトしろよ」

「「了解」」

「しかしまだ想定していた活動時期より早い移動だ…」

教官の独り言を後目に俺達二人はメニューを開きホログラムからログアウトした。


「なんだこの脱力感…」

マリーが居ない、あっちの団は別だから別の部屋だったわ。どうもこんがらがるなぁ。

「やっとでたかリュウジ」

「俺を見捨てたことは忘れんぞ」

「今回は相手が悪すぎたから許してくれ!」

「まぁそうだし許す」

「すまんな。それと今移動してる奴、サイクロプスだってな」

サイクロプスか、足は遅いがその巨体からくる歩幅で一歩一歩がデカいんだよな。

「数はどれぐらいなんだ?」

サイクロプスはその巨体上、単体で生息してるから聴くまでもないか何となくだ。

「一体じゃね?俺も何が近づいているのかを知っただけだし」

「そうなのか」

「帰りは大丈夫か?」

「大丈夫さ、パルスタワーが追い払ってくれるからな」

「おう、じゃ着替えてくる」

「まだホログラム用の服装だったな」

ホロポットを扱うには普通の服でもいいけど専用のゴツい服を着用すると脳波の受け取りや体のリラックスの為に着用が推奨される。ぶっちゃけリラックスなんて無いが。

エドガーと話を終え更衣室へ行き着替え荷物を持ちサンドイッチを摘まみながら駐車場へ向かった。

「流石に帰りは居ないか」

朝駐車場で待ち伏せていたマリーは居ない様だ。しっかし今日は原生生物のお陰で訓練が潰れてしまった、帰ったら何しようか…。

「リュウジまだ帰ってなかったか!」

「教官?何かあったんですか?」

何か急いでいる様だったけど。

「大型生物に混じって小型が多数都市に向かっている、正規軍の配備が間に合わないから迎撃を手伝え」

「了解、俺達は小型の相手だからARは無しで?」

「物分かりが良くて助かる、戦闘服と武器は施設にあるから使え」

「イエッサー!」

前言撤回、忙しくなりそうだ。


「小型の到達地点はどこですか」

『西の警備隊は不意打ちで半壊しそこから居住区と食料生産プラントに別れて向かっている、君は居住区の防衛に回ってくれ。あとはそこの部隊が指示する』

「了解」

今着てる服はホロポット内で着てた物では無く通常パイロットの装備になってる、つまりジャンプキットや特殊ガジェットが無いわけだがこのままでも一般兵(ライフルマン)よりはいい装備をしている。一応パイロット候補だからこれが支給された。

「バイクを襲われなきゃいいが非常時に贅沢は言ってられないよな」

地味に訓練施設から西の出入口って遠いからバイクで向かっているが大丈夫か、しかし何故居住区まで向かっているんだ。

「パイロットか?取り敢えず助かった!」

「候補生ですけどね、今どうなってます?」

西居住区の入口で警備していた兵士に声をかけられ止まった。

「今は通常科と機甲科の兵士が対応してるが数が多い、君は原生生物の相手は?」

「この星に来た時早々に相手をしましたから、大丈夫です」

「頼もしいな、頼むぞ」

「はい!」

公国採用のバトルライフルを構え居住区に侵入した害獣の討伐に向かった。


最後リュウジ君がもった銃はFN-RK-72と同じ弾薬を使ったDMRの様な奴です。銃身が長く精度はあるが重く取り回しは悪いですが原生生物は丈夫な為リュウジ君が施設から持ってきました

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