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数多の世界が僕を呼ぶ。  作者: のんびり歩く
ツルンでプルンな世界
7/20

7・魔王登場?

のんびり〜

のろのろ〜投稿中〜



「グハハハ待っていたぞ。」


・・・・


「よくぞここまで来たな。」


・・・・


「しかし、この私に勝てると思っているのか? 俺は魔王だぞ。」


・・・・・


「恐ろしくて、声も出ぬか。愚か者め、グハハハハハハハハ・・・ハァハァ グッフォ ゲフォ ゲフォ」


・・・・


あれ?

僕はいったい何の為にここに来たんでしたっけ?


「僕の研究を奪っておいて、偉そうに。」


「なんとでも言え、今の俺は最強だ。お前が何と言おうと俺が魔王である事に代わりは無い。」


「卑怯な奴め。だが笑っていられるのも今のうちだぞ、俺達にはポコが居るからな。」


魔王、コボコさん、ボボコさん、皆さんとても真剣ですよ。

真剣な人達には、とても失礼なのですが・・・


見た目が・・・


僕を含め、3体のスライム 対 真っ黒い・・・ボーリングの球。


球体では無いですよ、ボーリングの球です。

違いですか?

三つの穴があります!!

硬いです!

重いです!


右へゴロゴロ

左へゴロゴロ


実は僕、魔王姿を知りませんでした。

コボコさんの記憶の中の魔王は、魔王になる前の姿でしたし、神様の世界から覗き見てる時は、姿なんて殆ど見えません。力を感じるだけです。

数多の世界があるんです。一々詳しくなんて見てられませんよ。


ちなみに。コボコさんとボボコさんは、目の前で魔王を追いかけ、ペタペタ?ヌルヌル?ノロノロ?とにかく頑張って走ってます。


魔王・・・


確かにスライスにとっては、魔王なのかもしれませんね、近寄れば踏み潰され、張り付いて侵食する事も出来ない。魔法攻撃は全て跳ね返す。


あ、全然使っていなかったので忘れていましたが、魔法が使えるんですよ、この世界。


今丁度、コボコさんとボボコさんが、魔王に魔法を転がしています。

間違いじゃないですよ、コロコロ転がしてます。この世界で魔法とは、丸い玉なのです。それを自分以外のモノに当てると魔法が発動します。

この世界の人間は、ジャンプなんて出来ません。スライムですもん、核を中心にして、水を纏っている様な身体ですから、ジャンプなんて出来るはずがありません。

しかも普段はノロノロ動きですから、魔法をコロコロ転がしても当たります!


僕?


僕は、あまりにも見た目がアレな戦いに、少し放心しておりました。ダメですね、これでは・・さあ、気をとり直して行きましょう。


僕の目的は、魔王の力を奪う事なんですから。


僕は、深呼吸して。

大きな声を出しました。


何故って?魔王に突進する為では無いですよ。


「アンコム〜。」


僕の言葉に反応して、カサカサと気持ち悪い音が聴こえて来ます。


現れたのは連れて来たアンコム全員です。

ですが、怯えているのか、大きな図体で僕の背後隠れようと、一列に並んでます・・・無理だから。

僕スライスだから、スケスケだから!!

しかも小さい順って・・・

全員見えちゃうでしょ!!

せめて、一番大きいのが先頭に来るべきでしょ!

何で、一番デッカいのが一番怯えてるんですか。小さいの守ってあげようよ・・


色々言いたい事はありますが、今はそれどころではありませんね。


「何だお前、その気持ち悪い奴らは!!」


魔王さん、こちらに気付いて、ゴロゴロ転がって来ますよ。


「何ってアンコムですよ?」


あれ?アンコムってこの世界の移動手段ですよね?何で魔王さんが知らないのでしょう?


「アンコム?なっなんだそれは?」


「え?これに乗って移動したり。」


「乗るのか?この気持ち悪いモノに?」


「荷物を持たせたり。」


「持たせるのか?この気持ち悪いモノに?」


「遊んだり?」


「遊ぶ気になれるのか?この気持ち悪いモノと?」


魔王さん、戦いそっちのけで、質問攻めですね。

良いんですけど、語尾に『気持ちわいモノ』って付けないであげて下さい。ただでさえ、人見知りなアンコムが・・・

あ〜あ〜目を潤ませて泣きそうになってますよ。

足をカサカサ言わせながら、僕の背後から威嚇をしてます。


その時です。今までに無いほどの速さで、コボコさんとボボコさんが僕に突進してきました。


「何やってるの?魔王にやられたいの?」


「それともアンコムにやられるきか?」


いえ、どっちにもやられる気はありませんよ。

僕は、丁度近づいてくれたので、コボコさんと、ボボコさんにコソコソと指示を出します。


それを聞いたお二人、とっても怪訝そうな雰囲気を醸し出してます。表情無いのに器用ですね。


「本当にこんな事で良いの?」


「本当に大丈夫なのか?」


ボヨボヨと揺れる二人に、僕は全力で答えます。


「多分!」


多分大丈夫だと思います。思いますけど、僕だって初めて戦う相手なんです。分かる訳無いじゃ無いですか!!


「まあ、他に手は無い・・その方法で行こう。」


そうです。試す気持ちで、やってみましょう。

さあ、多分 反撃開始ですよ!!









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