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クラス転移で僕のスキルが【万物配送(アー・マ・ゾーン)】!? 〜パシリ確定の最弱スキルは異世界文明を【改革無双】する~  作者: のびろう。
第五章 引きこもり魔王の陥落と、世界最高のリゾート開発

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第三十二話 ラストデリバリーと、終わらない温泉リゾートの楽園

魔王ヘルヴィが僕の嫁として陥落し、魔王軍が解散してから数ヶ月が過ぎた。

世界には穏やかな平和が訪れていた。

噂によると、王都に帰還した勇者豪は、魔王を改心させ平和条約を結ばせた英雄として盛大に迎え入れられたらしい。


その功績により貴族の位を授かり、どこかの公爵令嬢と結婚したという話だ。

あいつも色々と散々な目に遭ったが、最後には望んでいた名声と地位を手に入れたのだ。

勇者という役割を全うした彼に、僕は心の中でささやかな祝杯を挙げた。


僕がいるのは、かつて死の地と恐れられた魔王城だ。

だが今は、その名前を『超高級温泉リゾート・ヘルヴィ城』へと改めている。

僕の【万物配送(アー・マ・ゾーン)】のスキルとヒロインたちの魔法、そして元魔王軍のモンスターたちを従業員として再雇用したことで、この地は劇的な変貌を遂げた。


瘴気は完全に浄化され、荒野には美しい花が咲き乱れている。

地下から汲み上げた温泉を利用した一大レジャー施設が完成し、城下町には人間、エルフ、獣人、魔族が種族の壁を越えて共存する、世界で最も賑やかな街ができつつあった。


ある晴れた朝のことだ。

僕はリビングの片隅に積み上げられていた段ボール箱を整理していた。

ふと、僕の頭に一つのアイデアが閃いた。

操作ウィンドウを開き、これまで使ったことのなかった項目を確認する。

そこには『返品』と書かれていた。

指定の配送センターへ物品を返送するという機能だ。


僕はもうこちらの世界の住人であり、元の世界に帰るつもりはない。

だが、突然いなくなった僕を心配しているであろう両親のことが、少しだけ気がかりだった。

手紙くらいなら届くかもしれない。

僕はペンを取り、白い便箋に向かった。


『父さん、母さん、急にいなくなってごめん。』

『僕は今、すごく遠い場所で元気にやってるよ。』

『仕事も見つけたし、毎日美味いものを食べてる。』

『それから驚かないでほしいんだけど、お嫁さんがたくさんできたんだ。』


僕は少し照れくさそうに笑い、筆を走らせた。

「海斗くん、何をしていますの。」

背後からエプロン姿の沙織が顔を出した。

「日本への手紙だよ。」

「もしかしたら届くかもしれないと思ってね。」

「まあ、お義母様にですのね。」


沙織が目を輝かせ、すぐに他のメンバーを招集した。

由美、セラフィナ、ショコラ、ヘルヴィが集まってくる。

四天王のカルミア、リリス、クロエ、イグニシアも興味津々で顔を出した。


「写真を撮りましょう。」

「わらわの美しさを異界の民にも見せつけねばな。」

「アタシも写るにゃ。」

僕は現代のインスタントカメラを取り出し、絶世の美女たちに囲まれた自撮り写真を撮影した。

現像された写真の中の僕たちは、世界で一番幸せそうな顔をして笑っていた。


「わたくしも一筆書かせてください。」

沙織がペンを取り、流麗な文字でメッセージを添える。

『お義母様、はじめまして、妻の沙織と申します。』

『海斗くんのことはわたくしが一生をかけてお守りし、幸せにしますわ。』


続いて由美が少し恥ずかしそうに、しかししっかりとした文字で書き加える。

『海斗の健康管理は、私がデータに基づいて完璧に行いますから安心してください。』

全員が思い思いのメッセージを書き込み、写真と一緒に空き箱へと丁寧に詰めた。

テラスに出た僕は、箱の蓋を閉じてガムテープで封をした。

操作パネルを開き、返品のボタンに指をかける。


「……届くといいな。」

僕がボタンを押すと、箱が淡い光に包まれた。

そして次の瞬間、光の粒子となって空へと吸い込まれ、完全に消失した。

虚空のウィンドウには、配送完了の文字が浮かび上がっている。

無事に送られたようだ。


僕は箱が消えた青空を見上げた。

このスキルを逆用すれば、僕自身を返品して元の世界へ帰ることもできるのだろう。

だが、僕の心に迷いは一切なかった。


「あなたー、朝ごはんできましたわよー。」

沙織の声がリビングから響いた。

「海斗、早く来ないと余が全部食べてしまうぞ。」

「魔王ずるいにゃ、アタシのベーコン取るなにゃ。」

「海斗、早く、私の隣空けてあるからね。」

愛する妻たちの呼ぶ声が聞こえる。


僕は振り返り、活気に満ちたリゾートと笑顔の絶えない城の中を見た。

ここには僕が作り上げ、そして愛した世界がある。

僕を必要とし、僕が心から愛する家族がいる。

ここ以上に帰るべき場所など、どこにもないのだ。

僕は大きく息を吸い込み、青空に向かって背伸びをした。


「今行くよ。」

「僕の分、ちゃんと残しておいてくれよな。」

僕がリビングに飛び込むと、最高の美女たちが一斉に僕を出迎えた。

朝の光に包まれたその光景は、どんな宝石よりも輝いていた。


だが、僕たちの冒険はここで終わりではない。

眼下に広がる港には、未知なる海を越えてきた新大陸からの巨大な使節船が到着しようとしていた。

新たな特産品と、現代の物資を求める未知なる顧客が、僕の物流ネットワークを待っているのだ。

貯まり続ける【EP(エンゲージポイント)】を使って、次は何を配送してやろうか。


これにて、配送完了。

相田海斗の異世界ハーレム生活は、これからも永遠に続いていく。

注文(しあわせ)はいつだって即日配送(プライム)なのだから。


(第一部 完)

第一部完結までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。


現代の物流チートと圧倒的な物資の力で強敵たちを次々と屈服させ、ついには魔王城を超高級温泉リゾートへと作り変えた海斗たちの物語は、ここで一旦の区切りとなります。


彼らの旅路を見守ってくださった全ての皆様に心からの感謝を申し上げます。

過酷な異世界サバイバルから始まり、個性豊かで魅力的なヒロインたちとの出会いを経て、彼らは誰もが笑顔になれる最高の居場所を手に入れました。


無事に日本への手紙も配送され、異世界の地で愛する家族と共に生きていく覚悟を決めた海斗。

沙織や由美たちとの絆はより一層深まり、これからは未知なる新大陸との交易や、さらにスケールアップした世界的な物流ネットワークの構築が待っています。


もちろん、愛する妻たちとの賑やかで甘い新婚スローライフもまだまだ続いていきます。

海斗の【万物配送(アー・マ・ゾーン)】が次にどんな奇跡を届けてくれるのか、今後の展開にもどうかご期待ください。


もしご興味があれば「R18版」も「のびすけ。」のペンネームで公開しておりますので、ぜひそちらも覗いてみてください。

それではまた次の作品でお会いしましょう。


配送完了!ありがとうございました!

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