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???④前編
気付けば私は、其処に居ました。
何時から其処に居たのか、私にもわかりません。
ただ、本能とでも言うのでしょうか、私はこの世界を司る存在だと言う事がわかりました。
どれだけの時間が経ったのでしょうか、移り行く世界を、私はただ見つめるだけ。
その事に疑問を持った事はありませんでした、あの人が現れるまでは。
「うお~デケ~、デケ~な~おい。」
「アルジヨ、サキホドカラゴイリョクト、チノウガシンデオルゾ。」
「うるせぇ!図体だけデカくなった、子犬の分際で生意気な!」
「イヌデハナイト、イッテイルダロウガッ!」
久しく誰も訪れなかったこの場所に、変なのが来ました。
人間?と、あの子は、どう見てもワンちゃんじゃ無いですよね?
それにしても、この人達は何しに来たのでしょうか?
どうやら、旅の途中に寄っただけみたいです。
あの人、たまに誰かに話しかける様に、虚空に話しかけていました、誰と話してたんでしょう?
暫く湖の近くに滞在した後、何処かに行っちゃいました。
賑やかな人達でした、また、来ないかな。
暫くして、招かれざる者が来ました。
私は必死に抵抗しましたが、ダメでした。
ああ、世界が、私が消える。
もう一度、会いたかったなぁ。
そして世界は消滅した。




