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とある大陸の戦場、決戦当日
時刻は明け方より少し前
昨日は何やら、見てはいけない物を見た気がするが、きっと気のせいだ。
顔を洗い、着替えを済ませ、気合いを入れる。
「よし!」
空が白み始めた、夜明けが近い。
すると、遠くの地平線に影が見え始める、魔族共だ。
後ろから仲間達の緊張が伝わって来る。
歴戦の戦士達である彼らでさえ此れなのだ、一般の兵士達は彼らの比では無いだろう。
気迫で負けてはいけない、戦いはもう始まっているのだ!
後ろに振り返り、皆を、全兵士を見る。
「我は勇者!人々の祈りにより聖なる力を授かりし者なり!」
「兵士諸君!…諸君らは何故ここに居るのか?今一度、自分に問うて欲しい。」
「諸君らの後ろには、家族、友人、愛すべき人達が、守るべき人々が居る。」
「私は守りたい、力無き者を守り、涙せずに済む未来を、…私は託したい、無垢な幼子が笑って育っていける未来を!」
一拍開け皆を見渡し問う。
「諸君等はどうか!?」
僅かな静寂、聞こえるのは遠くの魔族共の足音。
すると一人の兵士が叫んだ。
「守りたい!」
彼は震えていた、しかし、その目は決意に満ちた力強い目をしていた。
彼の言葉を皮切りに「俺もだ!」「その為に来た!」「やってやる!」「守る!」冒険者、兵士、貴族、王族全ての人々の願い、110万の大合唱。
「「「「「「「「「「「「守ってみせる!!!!」」」」」」」」」」」」
「ああ!守ろう!諸君等となら、必ず勝てると確信した!今日この日を我々は忘れない、魂に刻もう、共に未来を守った日として!!」
聖剣を天に掲げる、すると朝日から聖剣に光が降り注ぎ、聖なる輝きが勇者を包む。
「天は我に味方した!いざ、参ろう、未来の為に!!」
駆け出そうとした瞬間、魔族軍の方角に Ξ〇 \Ω/
凄まじい爆発が起こり、次いで爆風が届いた。
「な、何が!?」
吹き飛ばされない様に踏ん張るので精一杯。
暫くしてようやく事態が分かる。
「………………えぇ?」
魔族が居た所が吹き飛んでいた。
人類連合の勝利である。




