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ディーナはまっすぐと視線を合わせてきたジュールに、少しだけ嫌な予感がする。
「周囲にはきちんと全て正直に明かそうと思う。馬鹿でクズな俺が愛人にハマって家を出て行ったものの、ディーナが俺を思ってずっと嘘を続けてきたこと。そんな事情を知れば、誰だって公爵と再婚したディーナを責めたりしない」
ジュールから告げられた言葉に体の力が抜ける。受け取ったコップを手から落としてしまい、ガラス片がバラバラと床に広がった。
それなのに、お互い動くこともできないままでただ見つめ合ってしまう。
「別れよう、ディーナ。どうか幸せになって欲しい」
それは、ディーナがずっと聞きたくなかったセリフだった。




