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無音の令嬢  作者: お狐
2章 『無音』の令嬢
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魔のモノ

《毎日投稿期間中》

「ライラ様。準備が整いました。」


『ありがとう。よし!行くわよ!』











『取り敢えず、私の部屋に来たわ。リュカ様の部屋まで案内をお願いしても良いかしら?』


「はい。お任せください。」



そう言ってハルに案内してもらったのは最上階の王族専用の部屋。ハルの幻影と結界で姿、音、魔力を消しながらリュカ様の部屋の前までやってきました。

事前の打ち合わせ通り、壁の向こうに転移してリュカ様の姿を探しました。



『いたわね。じゃあ、幻影をお願いするわね。終わったらそのままホテルに瞬間移動するわ。』


「はい………終わりました。では、頑張って下さい。」


『ええ、行ってくるわ。』



私は謝る言葉をシュミレーションしながらリュカ様と一緒にホテルまで瞬間移動をした。











「っ!?何が起こった!?……………もしかして、ライラかい?」



椅子に座った大勢で瞬間移動をしちゃったから、リュカ様が思いっきり尻餅をしちゃってたけど、あっという間に立ち上がり、魔術の発動の準備に入っていました。

そのあとに、こんな事をするのは私くらいだって気付いて聞いてくるのも流石の頭の回転です!



『こちらの都合で会うことが難しそうだったので、強引なやり方をしてしまい申し訳ございません。いかなる処分も甘んじて受け入れるつもりです。』


「あぁ、ライラ!私が君にそんなことをするはずがないだろう!!……でもね、今、私が変なんだ!ライラのことを考えると、急に別の考えが浮かび上がってくるんだ!だから、私が君を傷つける前に、離れておくれ!」



真剣な顔でそう言うリュカ様はかなり焦っているようです。



『それはどういうことでしょう?』


「……君がライラだね。あぁ、なんで君みたいな声の出ない不良品と今まで一緒にいたんだろうか。離れてくれないか?」



先程の声よりも数段低い不機嫌な声で紡ぎ出された言葉は、今までのリュカ様では考えられない様なものだった。

余りにも急な変化だったから、私は何も言えず立ち尽くしていた。


そして、ようやく言葉が理解して、それでも理解できなくて、思わず聞き返してしまった。



『リュカ様?何をおっしゃっているんですか?』


「何って事実を言っただけだが?それに、王太子のファーストネームを呼ぶなんて、本当に身の程知らずだな。」



………あぁ、もうリュカ様には嫌われてしまったのかな。

もう、ここまで嫌われてしまったら、取り返しがつかないよ……。



「ねぇ、君が私をこんなところに呼び出したんだろ?君如きが私と喋るなんておこがましいと思わなかったか?」



…………………………あれ?これは、冷静に考えると何かしらの力が働いているとしか思えないよね。さっき、リュカ様も変だって言っていたし。

こんな急にボロクソ言われるとか流石におかしいわよね?……いやこれは現実逃避?いやいや、大丈夫よ。ちゃんと主観的にとらえられているはず!!




とすると、なにか原因があるとすれば、聖女か……もしくはエティエンヌ王国から外に出たこととか?

取り敢えず片っ端から、解呪と魔力打消しと解毒、幻惑解除、洗脳解除、精神安定をしてみよう。



『リュカ様、しばしおとなしくなさっていて下さい。』


「君はなにを言っている?早く……っ!!」



リュカ様の動きを封じたあと、今できる限りの全てをやってみたが……なにも変化はなかった。


後考えられるものはなんだろうか。聖女が回復魔術以外で私と魔術で張り合えるわけがないし、この世界の人間で私に敵うものがあるとすれば老子くらいだ。


では老子が何かしたのか?


考えろ、考えろ、リュカ様を元に戻すために。




…………そういえば、エティエンヌ王国とここでは魔力の流れが違う。なにが違うんだろう?


…………あ!!結界!!エティエンヌ王国には魔除けの結界が張ってある!


確か、昔の凄い人が魔のモノがしばしば介入してくるから張っているって言われてるって老師が言ってた。

あの結界、張ってあることがわからないくらい微量な魔力しか感じないけど、そんな結界に意味なんてあるのかな?


もしかして、なにか他に理由でもあるんじゃない?


そうと決まれば、ルナにリュカ様の護衛をお願いしてエティエンヌ王国に戻ろう。














と言うことで、戻ってきました!

………クロスマリナの滞在時間よりも移動時間の方が長かったわね。なんとも早い帰還ね。


さてさて、私は今、結界の1番端っこに来てます。

何故かって?……この結界について丸裸にして、全てあばいてやるためよ!!



そうと決まれば結界の魔力に自分の魔力を広げていって《スキャン》……………やっぱり。魔力の隠蔽を上手いことしてるけど、凄い魔力量だわ。それに、老子は空気中の魔力を取り込んで存在してるって言ってたけど、こんな量の魔力を空気中から取り込めるわけがないわ。


……老師が嘘を言ったの?私に分かることが老師に分からないはずがないもの。



いや、今はそれを考えている場合じゃない。もっと深く見ないと。…………この結界は何から守っているの?膨大な魔力は何かに使われている。緻密で無駄のない、美しい魔術に。一体何のための結界なの?分からない、分からないけど直感でわかる。


これがリュカ様を守る盾だったんだわ。




…………これ以上はわかりそうにないわね。本当、なんなのこの結界?もっと分かりやすくしてよー!
















『ルナ、ありがとう。』


「いえ、ライラ様がご無事でしたらいいのです。」


『さて、リュカ様。今から結界をかけるので、少しじっとしていて下さいね。』



まぁ、行動阻害の魔術かけてるから動けないだろうケド。別に良いわよね?私にボロクソ言ったんだからこれくらい!!

もちろん、リュカ様が元に戻ったらデートの日にあったことは謝るけど、その後は拗ねよう。リュカ様を思いっきり困らせてやろう。だって、さすがに傷ついたもの。




まぁ、もし結界が効かなかったらそんなこともできないから、絶対成功させなきゃね。


《魔除結界・再現魔術》………あー魔力がアホみたいに吸い取られるー。一回起術すればあとはなんにもしなくて良いから楽だけど、こんなに魔力吸い取られるとミイラになっちゃうよー。あー辛い。



………お?リュカ様の表情が私を殺してやるっ!ってものから変わってきた!やっぱり、この結界を張るのが正解だったのね!よし!頑張ろう!!






……………ふぅ。できた。あと最上級魔術一回くらいしか使えないよー。

あ、リュカ様の魔術を戻さないと。



「っ!…………その………本当にすまなかった許してくれとは言わない私に何をしても構わない私はライラのことをそんな風に思っていない素敵で可愛くて美しい芯のある何に対しても前向きで様々なことに挑戦するライラは私の目標であり何にも変えがたい大切なな人だからそれだけは信じてくれぇぇぇーーーーーー!!!」



一息でこれだけの長文を噛まずに言い切ったリュカ様は前に滑りこみながら土下座をしてきました。

まるで手本のような素晴らしい土下座(?)でその道一筋(⁇)で生きてきたような威厳のようなモノがあってあまりにも気迫が凄いからリュカ様が何をしているのか分からないです。



…………え?本当に何してるの?


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