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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
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ご覧頂きありがとうございます。

本日更新分の2話目になります。


今でも皆の言い合いは続いている。

大福たちも大したもので、あの団長相手に一歩も引かない。

団長は怒りだすと相当激しいが、それをも物ともせず頑張っている。

この事態は俺が招いたものだが、何も出来ないので見守ることにする。


「ノーヴ様、色々我慢なされるのは大変な事と存じております。

 まだ私の体の方は未成熟ではありますが、お相手は十分に可能かと。

 経験もまだではございますが、こう見えましても私は母上様方より

男性が(ねや)においてどのようにすればお喜びになるのか

又殿方が()えておいでの折に、どのようにすればお元気になられるのか

など色々ご教授頂いております。

不確(ふたし)かではございますが、私がお相手を(つかまつ)りますれば

 ここにいる誰よりもノーヴ様にご満足いただける

 と自負しておりますので、その節はどうか私にご用命下さいまし。」


・・・・・・・おい、12歳・・・

誰だ、この子にそんなこと教えたヤツは!!!って、お母さん?

12歳ならばもう結婚していてもこの世界ではおかしい年齢ではないのだが

貴族の娘としての教養の一種なのか?

本当にこの世界のモラル・道徳はどうなっているんだ?

元の世界が異常なのか?

俺のモラルを押し付けても問題ないのだろうか?

ああもう、面倒だ・・・うん?母上様がた????

複数の母親がいるのか?

母親がたくさんいないと子供が出来ないとかなのか?

意味不明なことばかりだ。


 白パンちゃんには適当に返事をし、他の皆の様子を(うかが)えばまだ論争中だ。

彼女たちの話の内容を確認すると、俺がスケベ宣言をしただけなのを勘違いして

夜のお相手募集の宣言をしたと思い込んだ。

それならば私がと言い争いになったようだ。

やはり軽率だった、元の世界のようにムッツリを通すべきだった。


 勘違いを正そうにも下手な言い訳をすれば誤解を招き

益々収拾が着かない可能性があるので、この件は保留ってことにした。

今回の事でも明白のように、もっとこの世界を知るべきだと再認識させられた。


 取り敢えず、団長・副団長・大福4人、ついでに白パンちゃんを呼び集めて

今後のことについて話し合うことにした。

彼女たちを呼んだのは顔見知りだからだけど、驚きだったのは大福4人は

それぞれが近衛騎士団大隊長だったことだ。

この4人は統率力に優れ、今回も自分の大隊の全員を率いてここに来たらしい。

当然のことだが、率いてやって来た団員たちは自発的に隊長についてきた者たちだ。

今いる人数は総勢127名、彼女らを班分けし

当面の宿舎であるログハウスに振り分ける。

部屋の中は何もないので生活に必要な物を早急に揃える・・・持参しているのか。

次に食料だがハチに頼めば不足することは無いのだが、

今後の事を考慮し、自給自足してもらう。

倉庫にまだ十分あるので当面の食料は問題ないが、今後のことも考え

作物の栽培もおこなうが、栽培については皆キョトンとした顔をした。

この国には農業と言う概念が無い。

食料は、狩り及び採集で(まかな)っている。

季節によっては餓死者もでるという正に旧石器時代の食料事情だ。

食料となるものは食べる為にあるので、(はぐく)むということはしない。

う~ん、理に(かな)っている・・・・じゃない!!!!


 農業を行う理由についての説明は省く。

下手に説明して色々誤解を生んだら面倒だ・・・もう()りた。

団長に農業を行うようにお願いすると

「どうかご遠慮なさらず、お命じ下さい。

 如何様(いかよう)な命にも従います。」

・・いや、命令なんてしないから・・・

「それと、お願いがあるのですが・・・

 そろそろ団長ではなく、私のことを名前で御呼びいただけませんか?」

名前・・・・あれ?

何だったかな?

覚えてないって・・・忘れた!

団長で覚えている事って、近衛騎士団団長である、え~っと・・

聡明で頭の回転も速いが激情家・・・

団員の中でも胸が大きく、服の上からでもわかるグレープフルーツ級・・

近くに寄ればいい香りがする・・・

えっと、キャミソールが太腿の辺りの長さまである寝間着の色が薄い桜色・・

脚が凄く綺麗・・・

まだはっきりとしないが、この団員の中でもかなりの美人である。

あとは、裸が・・・下着が・・・・あれ?

ハチが俺の脳から記憶をデリートしたのかと疑ったら

『見たことが無いので記憶がないは当然です。』

・・・・そうなのか・・・

変な記憶しか出てこない。

えっと・・・名前、なまえ、なま・・

あ、アマゾネスだったか?

いや何か違う・・

「もしやお忘れですが?」

(あせ)る、ちょっと待ってね・・・

確かに聞いたハズである。

「あ・・ラウドネス?・・じゃなかった」

「え~っと・・・ラウドさんだ!!」

「・・・・あの」

違ったか?思い切り焦る。

彼女たちの中で一番長く俺と一緒にいた女性だ。

その名前も覚えていないとは大きな問題であり、情けない。

「さんを付けて呼ぶのは御止めになってください。

 それに姓ではなく名前の方でお願いします。

 姓は本日より名乗りを変えますので

これからはア・イ・ラと呼び捨てで。」



ヤバイ、忘れていた!・・・うん、変える?


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