表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/124

42話 気晴らしに行こう

♦︎♦︎♦︎

留学から帰ってきておよそ1ヶ月。

学園は、ある結果の話題で持ちきりとなっていた。


1学期の成績の順位だ。学園は、全員の順位が張り出されるため、全員がそれを目にする事が出来るのだが…

1位はなんと、ソフィア。2位がアイリーンという結果になったのだ。ちなみに3位は私。


どう考えたっておかしい。留学に行っていて、満足に勉強ができていなかった、前世成績トップ2の私よりも順位が上なのは、100歩譲って納得できる。(もしこの結果が本当ならめっちゃ悔しいけど)


でも、学園創設以来の傑物と呼ばれているアイリーンをおさえて1位になるなんて、どう考えてもおかしい。


しかも、しかもだ。

彼女はこの学園に入った時の順位は、下から数えた方が早かった。どれだけ彼女が努力をしていたとしても、結果に表れるには早すぎる。

何らかの力が働いたとしか思えない。


誰の力が働いたかなんて、すぐに分かる。ヘンリーだ。

私の留学中、いつも学園でイチャイチャしてたらしいし、私も帰国後、2人が一緒にいる所を目にしている。

今や彼女との仲を知らない人の方が少ないだろう。


学園の生徒の中では、彼女を自身の婚約者にするための準備なのではないか、という噂もまことしやかに囁かれている。…多分、正解だろう。


ヘンリーの婚約者である私は、いろいろな注目を浴びてしまうわけで。どこに行っても、色んな人から見られているのを感じる。


「全く、ヘンリー様もですけど、ソフィア様もどうかと思いますわ。あの方、絶対にヘンリー様の事を狙っていますよね」

「お2人とも人目を気にせずに仲良くなさるなんて、失礼にも程があります」


ディアナとフェリシアが怒ってくれたけど、私にとっては面倒な事でしかなくて。

むしろ、どうやって婚約破棄される時に私の無実を証明したら良いか、ばかり考えていて。


…ストレスや鬱憤が溜まってきた。気晴らしに行こう。 


♢♢♢

休みの日に、私は市民の服を着て、街を散策していた。

やっぱり、イライラしてきたら、外に出て自由に買い物するのが1番よね!


そう思い、屋台が並ぶ所に来た時、私は見てしまった。

ヘンリーと、ソフィアが変装もせず、服も1見して貴族だと分かるような物を着たまま、デートしていたのだ。


思い出した!これ、ヘンリールートの城下お忍びデートだ。

でも、ゲームでは、ちゃんと貴族だってバレないように、変装して、服も一般的な物を着ていた筈なんだけどな。まあ、私には関係ないけど。


やっぱりヘンリールートかな。こんな王子の婚約者の座なんて喜んで引き渡したい。

でも、やっぱり問題は、濡れ衣で婚約破棄されるのをどうやって回避するかよね。

ヘンリーとソフィア、陛下達と話し合って、穏便に解決させられるなら、その方が良いんだけどなあ。


うーん…は!私今、気晴らしに来ていたんだった!

今見た事は、取り敢えず、忘れましょう!せっかく、街に遊びに来たんだもの。

3章をようやく書き終えました!


毎週月曜日、水曜日、金曜日に更新していきます!

よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ