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第10話 倒したはずのモンスター

「イーッヒッヒッヒ。」

「…は?なんでだよ…なんでお前がいんだよ…お前は俺が倒したはず…」

「お前の馬鹿も変わってないなあ…。俺は転生したんだよ。このモンスターになあ?なぁ?カワイイだろう?」

「何がカッコイイだ。お前なんざ一生カッコよくもカワイくもねえよ!」

「イーッヒッヒッヒ!そんなこと言っていいのかぁ〜?怒らせていいのかぁ?」

「俺はお前を倒すんだ。今更何言おうとも気にしない。」

「イーッヒッヒッヒ!前よりかは強気にはなれねえみたいだなぁー?どうした〜?おれにおじけづいちまったかぁ〜?」

たしかにおじけづいていた。誰から見てもおじけづいているのが分かるくらい震えていた。

「…いくら震えていても、いくらおじけづいていても、俺はお前に剣をふるう!!」

カイラは何度も攻撃を仕掛けた。

しかし、避けられてしまいなかなかあたらない。そして最終的には自ら攻撃を受けてしまった。

「クッ…!」

「なんだ?もうおしまいか?面白くないなあ〜?昔はもっと強かったのになあ〜?」

「…負けない。」

「なんだー?言い訳かあ?ダサいなあ…www」

「俺は、お前には負けない。お前が、何度、転生しようとも、俺が絶対に始末する!」

「うるさい!もう昔の俺とは違うんだ!転生したんだ!俺は強い!俺が最強だ!」

さすがにカイラは回避出来る余裕もなくカイラは死を覚悟したが

「クッ…」

そこで倒れたのは、タカマタだった。

「タ、タカマタ!?お前…!」

「…これで、いいんだ。俺はやっぱり、おまえには勝てないみたいだ。ははっ、やっぱり、俺じゃ、スズナを満足させることは、出来ない。カイラ。スズナは、お前が一番いいんだ。」

「そんなことない!そんなこと…ない…だろ…」

カイラは泣いた。泣きまくった。

「…クソッ!クソッ…

俺は…俺は、お前を絶対許さない!」

カイラは最後の力を振り絞り

「煉三國!」

「こ、これほどの余力がまだあるとは…おのれ…!おまえがいくらちからをだしても通用せ…」

シャキン…

カイラにより、モンスターは3つに切り裂かれた。

「クソ!おのれ!おのれ…」

モンスターはそう言い残し消えていった。

それとともにスズナが目を覚ました。

「…!スズナ!」

「カ、カイラく…!?」

スズナは心臓を刺されたタカマタをみて動揺した。

「そ…そんな!嘘よ!こんなの…」

スズナは泣いた。カイラも同じように泣いた。

「守ってやれなくてごめんな…また、また…」

二人は泣いた。泣いた。泣きまくった。

こんなのは受け入れたくはない。ただそれだけだった。

その時、光が刺した。

「…なんだ?!」

光が消えると、そこにはハイラトやパーティーメンバーがいた。

そして。

「ん…あれ?たしか僕は怪物に刺されて…」

「タカマタ!」

「タカマタさん!」

タカマタは上体を起こした。

カイラとスズナはタカマタが生きている事に動揺しつつも今度は嬉し涙をこぼしていた。

「お前…もう無茶なことすんなよ…馬鹿…!」

「でも、心臓刺されてたからこんなことありえない…」

「今回は貸しよ。」

「リーン!」

リーンは、ハイラトに言われて蘇生の薬を調合してもらったのだ。基本は蘇生の薬なんてあるわけが無いのだが、リーンは調合した。まぁ神様ですから?と言ったがまた笑われた。

「本当にありがとうございます!あなたは命の恩人です!」

「あの、タカマタさん。」

「ん?どうした?」

「あの、その…わ、私と、結婚してくだひゃい!あ、噛んだ…」

スズナは噛んでしまったことで顔を赤面させた。

「ハハッスズナは本当に世界一可愛い妻だよ」

「!…そ、それって…」

「あ、その、は、はい。これからよろしくお願いします」

「よっ!世界一お似合いカップル!」

「ヒューヒュー!」

リーンやハイラトが祝っている。

しかし、ただ1人、カイラだけは黙っていた。

「?カイラ?どうしたの?」

「え?あ、いや大丈夫。気にしないで。」

こうして無事スズナとタカマタは結婚し、晴れて夫婦となれましたとさ。

「いやぁ〜!美味しかった!やっぱ結婚式は最高だぜ!」

「食べ物だべるための結婚式じゃないのよ。ちゃんとした儀式なんだから。」

「スズナさんとタカマタさん、幸せそうな顔してたね。」

「そうだね。私もそんな人と出会えたらなあ〜」

「まぁ、当分無理でしょうね。」

「なにをー!直ぐに見つかるもん!てか見つけてやる!」

「あんなブスに惑わされといて?」

「え?あ…」

そういえばこの世界は価値観が逆なんだっけ…

もう面倒くさい。

せめてそれだけは一緒であって欲しかった私であった。

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