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第13話、第一王女と超級魔法

こんにちはアルスーン・レッドフィールドです。

俺は現在、中間都市アルディアの宿泊先の宿屋にて…俺と婚約者のエレイナ、執事のクーデルさんと侍女のエアリスさんに俺の妹になったケモ耳獣人族のレイナちゃんとその護衛の近衛兵にレイナちゃんのお父さんである…獣人族の長のゼインさん…更には中間都市アルディアの領主さん達とで…これまでの経緯やこれからの事を話し合っています。


「では改めてだが…アルス君!」

「はい」

「私の大切な娘とその護衛の近衛兵を助けてくれた事に感謝するよ」

「父親として獣人族の長としてもな」

「いえ、そんな…」

「いやいや…君は先ほどの山賊達との戦闘で負傷した近衛兵を助けて上に、娘を守って亡くなった者を弔ってくれたそうじゃないか?」

「君はとても素晴らしい人間だよ」

「あ、いやー…」


そこまで大した事はしてないはずなんだけど…感謝されるのは嬉しいし少し照れるな。


「ですが…我々アルディアの衛兵を氷漬けにした利用についてですが…」

「その事についてか...」

「お二人は…国際平和条約はご存知ですよね?」

「バカにしているのかね?…知っているに決まっているだろう!」

「ん?…国際平和条約か...」

「では領主様にお聞きしますが…国際平和条約には…必ず優先と守らなければいけないルールや規約がありますよね?」

「さっきから何なのかね?…」

「その中に、獣人族や亜人族に対しての対応についてと、正当な理由での負傷、及び死亡した者は…都市や村等の集落ではどのように扱わなければいけないかも、当然ながらご存知ですよね?」


国際平和条約とは、以前の勇者と魔王との聖戦の時や…その後の獣人族や亜人族に対しての扱いや争い事に対して…この異世界での全ての各国の代表、王様や盟主等が…必ず優先と守らなければいけないルールや規約として掲げた…全体の法律の様な物である。


その中でも特に優先にしなければいけない事が…3つある。


1つ、負傷した人、または死亡した人に対して(人間以外の獣人族や亜人族も含めた)は…怪我人ならば…病院、医師、回復魔法師、回復魔法使い等の者に優先にして見せなければいけない。

怪我の軽い重いに関わらずとする。

また、既に死亡している者は…その場、または都市や集落等の中で弔わなければならない。

その場合には、間所や都市等の検問を無効として通過させる事とする。


1つ目のルールは…前回の勇者と魔王との聖戦の時にあまりにも負傷した人々が多かった為に、検問等の理由による…適切な処置が満足に行われずに亡くなる人が居た為、このようなルールが追加された。


2つ、獣人族や亜人族に対しては、身分に関わらずに敬意を持って接する事とする。

獣人族や亜人族に対しての争い事は、基本的に話し合いだが…口論等の争い事に発展しそうな場合や、1人の軽率な判断や行動や発言によっては…国との物流等や平和友好に悪影響を及ぼす場合は…最悪の場合は処分対象となる。

2つ目のルールは…前回の勇者と魔王との聖戦の後に起こった…人間と獣人族や亜人族との争い事や奴隷制度での問題事が有った際に、二度とこんな事が起きない様にと追加されたルールである。


3つ、負傷した者、死亡した者、獣人族や亜人族に対しての不適切な判断や行動や発言が起こった際、(負傷した者に対してのみの場合も含む)は、第三者の介入によって強制的に阻止する事が可能となる。


これ等の3つに違反した者は…然るべき場所での裁判によって、国際平和条約に基づいて裁かれる対象となる。


「以上が国際平和条約のルールです」

「もちろん存じ上げているが?」

「なるほどな…そういう事か?」

「え?何がです?」

「気付かぬかね…領主殿?」

「お前さんの都市の衛兵は…この条約に違反した行動を取ったんだよ?」

「バカな…そんなはずは…」

「私の娘の護衛の近衛兵が負傷していて、なおかつ既に死亡している近衛兵を…都市の衛兵は仕事やらを理由にして、通さなかったんだよ?」

「あ...」

「ようやく状況が理解出来た様だな?」

「つまり君の衛兵が氷漬けになったのは…アルス君が、国際平和条約に違反していると判断しての行動だったんだよ?」

「少し軽率な判断や行動や発言が…一部の衛兵達にも目立つ様だが…領主よ?」


そこへ…


「今の話は本当ですか?」


高貴な身なりの女性が…俺達の居る宿泊先の宿屋の広間に入って来た。

誰だろう?…気品というか上品というか。

凛とした佇まい。

何処かの上流階級の貴族のお嬢様か?

だとしても…護衛の人達や近衛兵の数が多い様な。


「何故、あなた様がこのような場所に?」

「アルス様…こちらの方は…王都キングダムウォールの第一王女の…ユイナーズ・エナドワール様です」

「え?…王女様!」

「ねぇ?アルスお兄ちゃん…おうじょさまってなぁに?」

「お姫様の事だよレイナちゃん」

「すごーい…私もお姫様になりたい」

「レイナちゃんは可愛いから…もうお姫様だよ?」

「エヘヘ…わーい」

「ずいぶん可愛らしいお姫様ですわね?」

「え?…あ、いやー…その」

「私レイナっていうの!」

「私はユイナよ...よろしくねレイナちゃん」

「うん!」


あっという間に仲良くなったな…まあレイナちゃんと仲良くなってくれる人なら大歓迎だけど。

この女性が…王都キングダムウォールの第一王女様かぁ…。

普通の女性に見えるけど…


「おい!貴様!…ユイナ様に失礼だぞ?」

「アルスお兄ちゃんをいじめちゃダメ!」

「そうよ何なのよ?あんた!」


近衛兵の女性が俺につかかって来る。

誰だろう?…コイツ?

護衛の近衛兵にしては…それなりには強そうだけど…ユリウスさんやラルク伯父さんの方がずっと強いな。

あんまりしつこいなら……


「お前達こそ何なのだ?」

「アナ?…そこまでにしなさい!」

「しかし!」

「そちらの方も…上級魔法を放とうとするのは止めて下さいね?」

「じょ、上級魔法!?」

「よく分かりましたね?…」

「上級水魔法の…ハイドロブレイカーですか?…建物が壊れてしまいますよ?」

「しかも無詠唱ですか…」

「すみません…つかかって来たので、敵だと思って」

「それにレイナちゃんとエレイナは…それぞれの獣人族の長の娘とエルフ族の族長の娘ですが…」

「まあ…それは失礼しました!」

「という事は…獣人族の長ことゼイン様とエルフ族の族長ことユリウス様ですね?」

「はい、そうです」

「え?…獣人族の長の娘とエルフ族の族長の娘ですか?」

「しかも無詠唱の上級魔法って…」

「ちなみに超級魔法も使えますけど?」

「ちょ、超級魔法!?」

「はい!…」


俺は片手を目の前に出して…片手の自分自身のありったけの魔力を込める。

更に詠唱を唱え始める。


「炎と爆炎を司る精霊よ…汝が我が呼び名に答えし時に…この世を無に帰す終焉の宴は…神々の名の下に…焔の祝福によって…我が目の前にある物全てを灰塵の大地へと導け…」


「ちょ、ちょっと!!」

「しかも完全詠唱!」

「これって?…もしかして…」

「超級火炎魔法の…」


「エレイナ!…窓開けて!」

「はいはい…どうぞ…」

「超級火炎魔法…エターナルインフェルノレクイエム!!」


エレイナが開いた窓の外に向かって…全力の超級火炎魔法のエターナルインフェルノレクイエムを放つ。

数秒後に爆発音と共に…空中で大爆発が起きる。

更に衝撃波が起きる。


「うわぁぁぁ!?」

「うーん…久しぶり撃ったけど…少し威力が弱かったか...」

「私がやればもっと威力が出せるわよアルス!」


「ちょ、超級火炎魔法のエターナルインフェルノレクイエムを使えるヤツが居るとは…しかもこんな子供が…」

「あなたは…一体何者ですか?」

「僕はアルス!…アルスーン・レッドフィールドです!」

「レッドフィールド?…もしかしてラルク様の?」

「はい、ラルクは僕の伯父で、僕の剣の師匠です!」

「ラルクさんの甥だと!?」

「先ほどの魔法は?」

「僕の魔法の師匠のソニアことソニーアード・レイアッドからと、エルフ族の僕の婚約者のエレイナとその父親のユリウスさんから教えて貰いました」

「まあ!…ソニア様から…ユリウス様からもですか?」

「はい!」


このアルス様という人はただ者ではないですわね。

超級魔法に…無詠唱の上級魔法も使えるとは。

無詠唱はエルフ族のみ使用する事が出来るとされていますが…なるほどユリウス様から教えて貰ったと。

しかもそのユリウス様のご息女が…アルス様の婚約者とは…実に興味深いですわね。

まさか!…以前王都キングダムウォールでの勇者の剣の元凶はこの方!?

さすがに…考え過ぎね。

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