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プロローグ

 「いってきまーす。」

 俺は、春風透。今日から高校生。今日を迎えるにあたり、喜びと緊張が、うまい具合に混ざり合って顔つきが少々無様だったが、仕方がない。そう、入学式だ。今日は入学式なのだ。

 荷物を持って、玄関を俺は飛び出した。鍵をかけ忘れたがそんなこと、どうでもいい。俺は即座に自転車にまたがり、家から発車した。新調した俺の自転車(kamikaze Mrk.2)が理想的な走りを実現する。後輪から煙を上げそうな勢いで、事前に何度も下見したルートで登校していく。入学式に遅刻することだけは確実に避けたかったため、余裕を持って近道で行く。

 俺がここまですることには理由がある。中学の入学式の日のことだ。当時バカだった俺はギリギリに猛ダッシュで中学校へ向かった。道も分からず、案の定、遅刻。俺は入学初日から一人で職員室に呼び出され、担任発表の前にみんなより早く担任の先生を知ることになった。

 こんな苦しい思いをするわけにはいかない。翌日からのクラスメイトの視線。あれ程冷めた女子の視線はとんでもなかった。俺は何も危害を加えた覚えはないぞ。さらに、寄ってくるのはいかにも落ち着きのなさのうな、将来不良まっしぐらみたいなやつばっかりだった。でも、俺は今度こそいいスタートを切るんだ。そんな思いをkamikaze Mrk.2は理解したかのように、見事なドリフトを決めた。危ない、道を間違えるところだった。少しの失敗も許されない。とりあえず、今日だけは。学校まで残り一キロとなり、俺は強い意思とともにペダルを踏んだ。空を自由に飛ぶ小鳥。こんなにすがすがしい朝は久しぶりかもしれない。俺の明るい未来を予感させるようであった。

 学校に着くのは大体、入学式の始まる三十分くらいに前になりそうだ。遅れるよりかはましだろう。これからやってくる同級生を待ち構えるのも悪くない。しばらく自転車をこいでいると、大きな橋の高架下が見えてきた。ここを過ぎれば学校に着いたも同然だ。

 「あんちゃん、ちょっとこっち来いよ。」

 高架下のちょっとしたスペースでしゃがみこんでいるお兄さん方が俺に声を掛けてきた。黒を基調とした服の首に金色の鎖をつけた男が五人ほど。どうやら神様は、俺をどうしても邪魔したいらしい。ふざけた話だ。どう見ても、悪の自由業みたいな方々だ。神様ってやつは本当に俺の邪魔を、したいらしい。別にこの人たちは、俺という人間を狙って声をかけたけではない。たまたま偶然、俺という人間うをたった今、見つけたのだ。これは神の仕業といっても、過言ではないはずだ。運がなかったとかそういうものを感じなかった。偶然という名の必然。そんな気がした。

 俺は何か今までの人生で、誰かに危害を加えたことはない。それどころ、交流さえ持ってなかった。いわゆるぼっちってやつだ。俺に下る天罰、何か心当たりがあるとしたら生きていることだろうか。さすがにそれはひどすぎる。ここで何食わぬ顔して通り過ぎればいいのだろうか。相手は見たところ何の移動手段も持っていない。追いかけてくることは、まずないだろう、だが、すぐそこには学校があり、俺はそこに毎日通うわけだ。ここでお兄さん方に悪い印象を与えてしまえば、俺のハッピー高校ライフが崩れ去ってしまう。

 「何でしょうか?」

 俺はそんな計算を三秒くらいでおこない、お兄さん方の誘いに応えるという解を導き出した。

 「最近ちょっとストレスが溜まってて、よっと。」

 お兄さん方のリーダー格のようなやつが俺の腹部めがけて蹴りを加えてきた。この程度、どうってことない。俺は明るい高校ライフのために必死に耐えた。

 「おらよっと。」

 どかどかといれられる蹴りは、少しずつ痛みを増していきながら、意識を奪っていった。そろそろ限界かもしれない。俺は地面にたくさんの血を吐いた。俺はそれほどこのチャンスを逃したくなかった。高校デビューという生まれ変わりを。神様は本当に俺のことを嫌っているらしい。でないと、ここまでの状況にならない。最終手段を使うか。

 神様、助けて。僕は今までの人生で悪いことをしましたか。いや、してませんよね。それどころかあまり人とかかわるってことがまず少なかったんです。だからお願いします。

 と、俺は人生で初めて、神様ってやつに救済を求めた。ああ、また俺はぼっちなのか。でも、案外嫌いじゃないんだけどね。

 周りを見ると、俺の無様な姿をめて見ぬふりして通り過ぎるやつばかりが見えた。厄介事に巻き込まれたくない。その一心で表情一つ変えることなく、平然と登校するのが。俺もそうしていただろう。自分のことで精一杯なんだ。俺はそんな見て見ぬふりを被害者ずらして、悪と決めつけることはできない。

 だから神頼みなのだ。

 しかし、どうやら俺の誠実の思いは、散々俺をひどい目にあわせた神様に届いていたらしい。

 「あの、もしもし。はい。集団で誰かをいじめてるみたいで。」

 「三島さん、あれって。」

 「ずらかるぞ。」

 ずらかるぞって、ちょっと古くないすか。と思いながら、俺は警察にしっかり通報しようとした恩人の声をしっかり頭に刻み、その場で倒れた。

あとがきなんて書くことないな。なんて言ったら、駄目だよな。

あと、不定期連載です。そこんとこよろしくお願いします。

あとがきかけるよう頑張ります。


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