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RELIS  作者: 孤独
終焉編
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純真


この世はおかしいって。

思っている事が誰だってある。自分だけではないだろ?確認。


誰もいつか、それが受け入れや納得に切り替わっていく。

それが悲しいことじゃない。満足だって、いられることを薬なんてもん使ってでも、正しいと刷り込むか。

いいや。

それが手段なら問わねぇ。


手間隙てまひまを省いて同じになるなら、神も悪魔も同じ存在だ。


違うか。

どうして、



"人が生きる世界を自分は、いつか受け入れなきゃいけないんだ?"



そーやって、生きるしかねぇんだ。いいや、認めねぇ。

そーやって生き抜くことが、カッコイイとか、馬鹿じゃねぇのとか、そんな言葉を世界から投げ飛ばされようと。

自分がやりたいから、自分がやる。それでいいじゃねぇか。

自分がおかしい?そんな言葉に、怒鳴って返す。"こんな世界がおかしいだろ"って。

そんな訴えがある。ただそんな訴えは、せいぜいやって町内会開ける程度であれば、世界は代わりやしない。時代は代わりやしない。証明されない。証明するためにいるためでもねぇが。

自分がそうして、この世界を代えたい。



そこにある女は言った。



『たったそれだけ?ううん、ステキじゃない』



『同じ事を思っていた』



『私とあなたで、世界を代えてみせるのよ』



たったそれだけの事だ。

冗談じゃない。そー、自分も、相手も、思える奴。決して仲良くはなかった。仲良くなどできるわけがなかった。ただ、傍にいて。ほんの少し。

許しがたいが。世界に優しさがあるんだなって、それが時に残酷ってことか。自分が求める世界に対して、受け入れと否定を同時に湧かせるものだ。

あいつは受け入れを、自分は否定を振舞った。

共感でもないな。たまたま、……人に違いが生じるってくらいのこと。違っていて良かった。



どんな高尚な理由、使命なんかよりも。

どこにでもあることが、洗練とされてありふれる事を、"ありがとう"って言えたらな。なに自分はそれを受け入れるという。それを否定する。



◇      ◇



「……………」



かつての、昔の記憶、概念と化したもの。その夢を覗いていた。

何をしているのか分からない。今のように"時代の支配者"を持つ人間ではないこともある。

自分はどうしてそれを得た?偶然ではない。才能でもない。

自ら望んだ。どうして?訊く?

成りたいの。どうしようもなく。どうしても世界や時代に、人が納得しなきゃいけないのか。それを否定したいって存在のため。もっと訊く?じゃあ、訊くけど。



好きな子に細かい理由、必要?


聞いてくれる人を納得させたい、そう?



そうね。



年齢は14歳~24歳。おっぱいはCカップ~Gカップまでの間。好きな髪色は紫でロングヘアーが好き。ツインテールでもポニーテールでも、サイドアップも。髪型を自由に弄っても似合うのならなお良し。お化粧臭いのはあまり好きになれない。普段は優しい性格で自分に当たり、時に厳しい言葉を投げかけて、元気付けて欲しい。罵倒も歓迎。当然に生活能力も有していて、教えてくれることができる人。



なんて書かれて、はい、分かりました。彼女なら納得です。

が続くかどうか。

明確、理論、そんな言葉で伝わってしまうほど、人の気持ちが分かってしまうなんて、そちらの方が浅はか。

もっともやるって事。意志ってものは……。

他者を納得させるものでしょうか?


そんな他者を、そんな他者に



「あなたは成れるのですか?春藍さん」

「隣で、立っていてもいい?」

「構わないけれど、あなたもですか」



君はなるのだろうか。



「君1人で生き残る時代があって、僕達のような人が生まれても、まだ君が生き残るのかな」



分かりやすく、それが滅亡を間近に控えて、希望と残酷を込めて送った言葉に。



「どーしたら、そーできるんだい?あなたの原点を知ってみたいな。僕なんかが知ってもいいかい?」



それは例えるなら



「今日穿いてるパンツの柄を答えて欲しいと言っているものですわ」

「えーっ?そんな感じなのかな。でも、バードレイ。君はパンツを穿いてないでしょ?」

「秘密って程じゃないけれど、見えていないからこそ貴重なことですわ」


大勢に、躊躇わず、見せても。恥じて出る嬉しさよりも、隠れたまま終わる美の方が神秘といったもの。

なぜ神が、神と成られるかを。答えられるのなら、その神とは偽りだ。

崇められるとは、他にないものを持つこと。

まぁ、神を気取ってなどいない。そーいったものではない。



「……じゃあ、僕が君と戦う理由は。過去の人達から頼まれたという、君から聞けば言い訳なものでも良いのかな?」

「自分の意志であるのなら?どうです?それもまた正義、いえ。あなたにも相応しい理由では?」

「君が改心する方が平和というものじゃないかな?なにより君はどーあれ。こんな状況を改善できるんだよね?僕達よりもヒーローって感じ」

「ヒーロー?それは一時的なものであり、世も時代も求めてはならないものね」



春藍の言葉に、自分なりの意見を伝える。

否定でもなく、肯定でもなく自身を伝える。重要なことである。独特な表現であっても、それが1人が持つ意志であり、尊重されるべき意図。


「とはいえ、なるほど。春藍さん。敵である者に対して、そのような言葉を投げかけられるのは、理由だけでは片付けたくない。個人の価値観の尊重からですか」

「ただ闇雲に倒すことも折ることも、良きことに向かえない。ヒュールさんもそう思っている。ううん、人って時代の中で変わっていくきっかけがある。君がそのきっかけを人類に向けるなら、さ」



あなたという者は、きっと人から嫌われるだろう。



「君も変われる、戦いをせめてするべきじゃないかな?」



これから先。



「直接話して、僕はホッとして言えるよ。思っていたこと」



あなたと戦う事になる者に対して、そう戦う者はやはり人ではないからだ。



「人類も君も、変えるために、僕は君と戦ってみるよ」


優しさのある、人が素朴に想い求められた世界が1つ。


ラブ・スプリング。

あなたの原点は、その無自覚で純真な優しさですか。




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