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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第100話 『世界への招待』

翌週。

真優は都内のホテルにいた。

高層階のラウンジ。

窓の外には大きな街並みが広がっている。

だが。

真優には景色を楽しむ余裕がなかった。

「緊張する……」

向かいの席には海外企業の女性。

制作発表会で出会った人だった。

名前はエミリー。

海外アニメイベントの運営責任者の一人らしい。

そして今日。

真優は彼女から直接話を聞くために来ていた。

―――

「お時間をいただきありがとうございます」

エミリーが微笑む。

真優も頭を下げた。

「こちらこそ」

しばらく雑談が続く。

だが。

やがて本題に入った。

エミリーがタブレットを差し出す。

そこに映っていたのは巨大な会場。

人。

人。

人。

どこまでも続く観客席。

真優は目を丸くした。

「すごい……」

エミリーが頷く。

「毎年数万人が来場します」

数万人。

真優は言葉を失った。

新人賞の授賞式よりも。

制作発表会よりも。

遥かに大きい。

―――

エミリーは続ける。

「スターライト・クロニクルは海外でも非常に注目されています」

真優は驚く。

まだ放送前だ。

それなのに。

「原作人気も高いです」

「そして主人公役のあなたにも興味を持つ人が増えています」

真優は信じられなかった。

自分が。

海外で。

注目されている。

そんな実感は全くない。

―――

そして。

エミリーは一枚の資料を差し出した。

「正式にご招待したいと思っています」

真優が目を通す。

数秒後。

固まった。

そこには大きく書かれていた。

『スターライト・クロニクル海外プレミアイベント』

出演者一覧。

主演。

真優。

その文字があった。

―――

「え……私ですか?」

思わず聞き返す。

エミリーは笑顔で頷く。

「もちろんです」

「主演ですから」

その言葉の重み。

真優は改めて感じた。

主演。

その肩書きが。

国内だけでなく海外にも繋がっている。

―――

その日の夜。

四人が集まる。

いつもの場所。

いつものメンバー。

真優は資料を見せた。

すると――。

「海外ぃぃぃ!?」

美優が叫ぶ。

店内の客が振り向く。

慌てて小声になる。

「海外!?」

葵も驚いていた。

玲奈は資料を何度も見返している。

「本当に海外ですね……」

当たり前だった。

四人とも。

ついこの前まで新人だった。

それなのに。

もう世界規模の話が出ている。

―――

美優は真優を見る。

「行くの?」

真優は少し考えた。

正直怖い。

海外なんて行ったことがない。

言葉も文化も違う。

不安だらけだ。

だが。

胸の奥では別の感情があった。

ワクワクしている。

挑戦したい。

もっと広い世界を見てみたい。

真優は笑った。

「行きたい」

その言葉に。

三人も笑った。

「じゃあ行こう」

「応援する」

「楽しみですね」

仲間たちの声が背中を押す。

―――

帰宅後。

真優は机の上に置かれたトロフィーを見る。

新人賞。

あの日。

ここが夢の頂点だと思った。

でも違った。

夢の先には。

さらに大きな夢がある。

国内。

そして世界。

まだ見たことのない景色が待っている。

真優は窓の外を見上げる。

夜空の向こうへ。

新しい舞台へ。

彼女の物語は。

まだ始まったばかりだった――。

第100話 完

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