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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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359/434

第59話「作曲の壁」

全国ツアーまで残り5か月。

Twinkle Twinsの初アルバム制作が始まった。

作詞。

これは意外と順調だった。

真優

「書けた!」

美優

「もう3ページ目」

真優

「止まらない」

東京へ来た日。

初オーディション。

仲間との思い出。

ライブの景色。

言葉は次々と出てきた。

しかし。

問題は。

作曲だった。

事務所。

作曲レッスン室。

真優

「できた!」

先生

「聞かせてください」

キーボードを弾く。

ポーン。

ポーン。

ポーン。

数秒後。

先生

「うーん」

真優

「うーん?」

先生

「感想が難しいです」

真優

「ダメ?」

先生

「正直に言うと」

真優

「はい」

先生

「眠くなります」

真優

「ひどい!」

美優が笑う。

先生

「美優さんは?」

美優

「作りました」

先生

「どうぞ」

演奏開始。

ポーン。

ポーン。

ポーン。

真優

「私と同じじゃない?」

先生

「少し違います」

真優

「どこが」

先生

「少しだけ」

真優

「少しだけか」

先生

「こちらも眠くなります」

美優

「……」

真優

「仲間だ」

先生

「つまり」

先生は笑う。

先生

「二人とも初心者です」

当然だった。

歌う経験はある。

演技経験もある。

でも。

作曲経験はゼロ。

簡単にできる世界ではなかった。

その日の夜。

マンション。

真優

「才能ないかも」

美優

「弱気」

真優

「だって」

机には失敗した譜面。

ボツ案。

メモ。

大量に並んでいた。

真優

「みんなプロってすごい」

美優

「本当に」

その時。

コンコン。

雷斗が入ってくる。

雷斗

「まだ起きてたのか」

真優

「壁」

雷斗

「壁?」

美優

「作曲」

雷斗

「なるほど」

真優

「才能ない」

雷斗

「最初から出来ると思ったのか」

真優

「……」

雷斗

「声優もそうだっただろ」

静かになる。

雷斗

「最初から主人公だったか?」

真優

「違う」

雷斗

「最初からライブできたか?」

美優

「違う」

雷斗

「なら同じだ」

真優

「……」

雷斗

「最初は下手で当たり前」

その言葉は。

意外と心に響いた。

翌週。

レッスン室。

先生

「今日はどうですか?」

真優

「また作ってきました!」

先生

「何回目?」

真優

「15回目!」

先生

「増えましたね」

美優

「私も」

先生

「聞きましょう」

演奏。

前回より少し良い。

先生

「お」

真優

「お?」

先生

「成長してます」

真優

「本当!?」

先生

「まだ未完成ですが」

美優

「前進してる」

先生

「はい」

真優

「やった!」

少しずつ。

本当に少しずつ。

二人は進んでいた。

天才ではない。

最初から何でも出来るわけでもない。

でも。

努力はできる。

何度でも挑戦できる。

それが二人の強さだった。

そして。

レッスン終了後。

担当マネージャーが現れる。

担当マネージャー

「二人とも」

真優

「はい?」

担当マネージャー

「アルバムの件ですが」

資料を渡す。

美優

「?」

真優

「え?」

そこには。

『全国ツアー追加公演候補』

の文字。

真優

「追加公演!?」

担当マネージャー

「ツアー前なのに人気が予想以上です」

真優

「うそでしょ」

美優

「責任重大だね」

全国ツアー。

そしてアルバム。

夢はさらに大きくなっていく。

だが。

その前に。

二人は完成させなければならない。

自分たちだけの歌を。

第59話 完

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