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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第48話「双子の力」

主人公オーディション。

後半戦。

掛け合い審査。

審査員席。

監督。

原作者。

音響監督。

プロデューサー。

全員が真剣な表情だった。

スタッフ

「次の組、お願いします」

候補者たちが次々と演じる。

どの組も上手い。

さすが最終候補者。

真優

「すごいな……」

美優

「レベルが高い」

しかし。

音響監督は首を傾げていた。

音響監督

「上手いけど……」

監督

「双子には見えない」

原作者

「そうなんですよね」

演技は良い。

でも。

どこか作られた姉妹に見える。

本物らしさが足りない。

そして。

スタッフ

「次」

スタッフ

「真優さん、美優さん」

真優

「はい!」

美優

「お願いします」

二人はブースへ入る。

台本を持つ。

向かい合う。

すると。

美優

「緊張してる?」

真優

「少し」

美優

「嘘」

真優

「かなり」

二人は笑った。

その自然な空気。

その瞬間。

監督が少し反応した。

監督

「今の感じ」

音響監督

「ああ」

原作者も頷く。

そして。

本番。

姉妹が喧嘩するシーン。

真優

「なんで分かってくれないの!」

美優

「分かってるよ!」

感情がぶつかる。

怒り。

悲しみ。

寂しさ。

でも。

その奥にある信頼。

長年一緒にいるからこそ分かる距離感。

それが自然に出ていた。

演技ではない。

本当に姉妹の会話に聞こえる。

監督

「……」

音響監督

「すごいな」

原作者

「双子だ」

次のシーン。

仲直り。

真優

「ごめん」

美優

「私も」

静かな会話。

大げさではない。

だけど。

心に届く。

収録室の空気が変わった。

演技終了。

スタッフ

「ありがとうございました」

真優

「ありがとうございました!」

美優

「ありがとうございました」

ブースを出る。

真優

「終わった」

美優

「うん」

やり切った。

後悔はなかった。

その時。

スタッフ

「続いて歌唱審査です」

真優

「まだあった」

美優

「最後」

歌唱ブース。

エンディング候補曲。

双子で歌う。

真優

「いくよ」

美優

「うん」

音楽が流れる。

歌う。

自然と重なる声。

幼い頃から。

ずっと一緒に歌ってきた。

その積み重ね。

その絆。

全てを込める。

歌い終わる。

静寂。

そして。

監督

「ありがとうございました」

審査終了。

待合室。

真優

「どうだったかな」

美優

「分からない」

その時。

葵がやって来る。

「見てた」

真優

「え?」

「二人とも凄かった」

美優

「ありがとう」

葵は少し笑う。

そして。

「やっぱり最強の武器だね」

真優

「武器?」

「本物の双子」

真優と美優は顔を見合わせる。

「私には真似できない」

悔しそうだった。

でも。

どこか嬉しそうでもあった。

「結果が楽しみ」

真優

「うん」

美優

「そうだね」

主人公オーディション。

全審査終了。

あとは結果を待つだけ。

夢まであと一歩。

しかし。

その一歩が最も遠い。

真優

「受かりたい」

美優

「うん」

真優

「絶対に」

二人は空を見上げた。

そして数日後。

事務所に一本の電話が入る。

双子の運命を変える。

その電話が。

第48話 完

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