第40話「夏祭りの約束」
海へ行った日から数日後。
夏休み。
昼過ぎ。
将規は自宅でのんびりしていた。
エアコンの効いた部屋。
冷たい麦茶。
最高の休日だった。
将規 「平和だ……」
その時。
スマホが鳴る。
画面を見る。
グループチャットだった。
玲美愛 『重大発表です!!』
雅也 『嫌な予感』
賢太郎 『同感』
真優 『どうしたの?』
美優 『?』
玲美愛 『夏祭り行こう!!』
将規 『結局それか』
玲美愛 『大事なことです!』
真優 『いいね』
美優 『行きたい』
雅也 『俺も大丈夫』
賢太郎 『問題ない』
玲美愛 『全員参加決定!!』
将規 『まだ返事してない』
玲美愛 『参加で』
将規 『強引だな』
真優 『ふふっ』
美優 『いつも通り』
こうして。
次のイベントは夏祭りに決まった。
翌日。
駅前ショッピングモール。
真優と美優は買い物に来ていた。
目的はもちろん。
浴衣選び。
真優 「いっぱいあるね」
美優 「迷う」
真優 「どうしよう」
その時。
真優がふと思いつく。
真優 「呼ぶ?」
美優 「呼ぶ」
数分後。
将規のスマホが鳴った。
将規 「またか」
メッセージを開く。
『助けて』
将規 「何事だ」
『浴衣が決まらない』
将規 「……」
さらに。
『来て』
将規 「……」
結局。
一時間後。
将規はショッピングモールへ来ていた。
将規 「なんでこうなるんだ」
真優 「助かった!」
美優 「ありがとう」
将規 「浴衣くらい自分で決めろ」
真優 「選択肢が多すぎる」
美優 「迷子」
将規 「浴衣で迷子になるな」
三人は浴衣売り場へ向かう。
真優 「これどう?」
明るい色の浴衣。
将規 「似合うと思う」
真優 「じゃあこれ?」
将規 「それも似合う」
真優 「参考にならない!」
美優 「水着の時と同じ」
将規 「仕方ないだろ」
美優も別の浴衣を手に取る。
美優 「これは?」
落ち着いた色合い。
将規 「美優らしいな」
美優 「そう?」
将規 「ああ」
美優は少し嬉しそうだった。
数十分後。
ようやく決まる。
真優 「これにする!」
美優 「私も決めた」
将規 「お疲れ」
真優 「将規くんのおかげ」
美優 「ありがとう」
将規 「大したことしてない」
真優 「したよ」
その言葉に少し照れる。
帰り際。
フードコート。
三人でジュースを飲みながら休憩していた。
真優 「夏祭り楽しみ」
美優 「屋台もある」
真優 「花火もある」
将規 「玲美愛が一番楽しみにしてそう」
真優 「確かに」
美優 「想像できる」
その瞬間。
グループチャットに通知。
玲美愛 『浴衣着る人ー!!』
真優 『着るよ』
美優 『着る』
玲美愛 『よし!!』
雅也 『何がよしなんだ』
賢太郎 『聞くな』
将規 『絶対ろくでもないこと考えてる』
玲美愛 『失礼な!!』
真優 「絶対考えてる」
美優 「考えてる」
将規 「満場一致だな」
三人は笑った。
そして。
夏祭り当日。
夕方。
待ち合わせ場所へ向かう将規。
浴衣姿の真優。
浴衣姿の美優。
そして暴走する玲美愛。
賑やかな夜になることは間違いなかった。
夏の夜。
花火が上がるその時。
六人の距離はまた少し近づいていく――。
第40話 完




