第35話「期末テスト大作戦!」
六月下旬。
一年二組の教室。
昼休み。
玲美愛 「平和だなぁ」
雅也 「急にどうした」
玲美愛 「最近楽しいことばっかりだったから」
賢太郎 「まあな」
真優 「文化祭もあったし」
美優 「遊園地も行った」
将規 「確かに」
その時だった。
ガラッ。
朝倉先生が教室へ入ってくる。
朝倉先生 「お前達」
玲美愛 「はい!」
朝倉先生 「期末テストまで二週間だ」
教室が静まり返る。
玲美愛 「え?」
朝倉先生 「期末テストまで二週間だ」
玲美愛 「えええええええ!?」
雅也 「知らなかったのか」
賢太郎 「現実逃避してただけだろ」
真優 「もうそんな時期か」
美優 「早い」
将規 「勉強しないとな」
朝倉先生 「そういうことだ」
先生は教室を見回した。
朝倉先生 「特に玲美愛」
玲美愛 「なんでですか!?」
朝倉先生 「前回ギリギリだったからだ」
教室中が笑う。
玲美愛 「公開処刑!」
朝倉先生 「事実だ」
放課後。
六人はいつものように残っていた。
玲美愛 「終わった……」
雅也 「まだ始まってない」
賢太郎 「むしろこれからだ」
玲美愛 「数学が分からない」
真優 「どこ?」
玲美愛 「全部」
真優 「全部!?」
美優 「広い」
将規 「範囲が広すぎる」
玲美愛 「助けてください!」
そして。
雅也 「勉強会するか」
賢太郎 「それが早いな」
真優 「賛成」
美優 「うん」
玲美愛 「神様!!」
将規 「誰に言ってる」
こうして。
土曜日に勉強会を開くことが決まった。
―――
土曜日。
市立図書館。
六人が集まる。
玲美愛 「来たぞ!」
雅也 「遊びに来たんじゃない」
賢太郎 「勉強だ」
玲美愛 「帰りたい」
真優 「まだ五分しか経ってない」
美優 「早い」
みんなが笑った。
勉強会開始。
真優 「ここはこうやって解くの」
玲美愛 「なるほど!」
三分後。
玲美愛 「分からない!」
真優 「早い!」
美優 「最速かも」
将規 「記録更新だな」
雅也 「誇るな」
その後も。
玲美愛 「分からない!」
真優 「説明したよ!?」
玲美愛 「難しい!」
賢太郎 「問題読め」
玲美愛 「そこから!?」
将規 「重症だ」
昼休憩。
フードコート。
玲美愛 「勉強って大変」
雅也 「今さらか」
真優 「でもちゃんと頑張ってるよ」
玲美愛 「真優ちゃん優しい……」
美優 「本当」
将規 「逃げなかっただけ偉い」
玲美愛 「将規くんも優しい!」
雅也 「基準が低い」
午後。
勉強再開。
今度は美優が玲美愛に教えていた。
美優 「ここを先に計算する」
玲美愛 「おお」
美優 「次にこれ」
玲美愛 「おおお」
美優 「最後にこれ」
玲美愛 「分かった!」
将規 「本当か?」
玲美愛 「たぶん!」
雅也 「怪しい」
賢太郎 「怪しいな」
しかし。
数問後。
玲美愛 「解けた!」
真優 「すごい!」
美優 「できた」
玲美愛 「できたー!」
嬉しそうに笑う。
その顔を見て、
みんなも自然と笑った。
夕方。
勉強会終了。
玲美愛 「疲れたぁ……」
雅也 「お疲れ」
賢太郎 「少しは成長したな」
真優 「頑張ったね」
美優 「うん」
玲美愛 「みんなのおかげ!」
朝日が傾き始める。
帰り道。
六人は並んで歩く。
将規 「テスト頑張るか」
真優 「うん」
美優 「頑張ろう」
玲美愛 「目標は赤点回避!」
雅也 「低い」
賢太郎 「まあ現実的だな」
笑い声が響く。
こうして始まった期末テストとの戦い。
だが。
誰もまだ知らない。
テスト後、
もう一つの大きな出来事が待っていることを――。
第35話 完




