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ブラック企業で倒れた私を、ネトゲ仲間の社長が強制的に保護しました【連載版】  作者: 紅 与一


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13/18

閑話~とある日の家の出来事~

暖かな日差しが差し込む日曜の朝


私はいつも通りリビングのソファで寝転びながらアイスを咥え漫画を読んでいた。


ガチャ、とリビングのドアが開き、聡が買い物から帰って来たんだなと思い、体を起こす。


「おかえりー何買ってきたの?」


「今週分のおやつの補充をね、君の好きなチョコも買って――」


そう言いながら、彼はテーブルにビニール袋をドサッと手放し、私の方を見てなぜかフリーズした。


「……?どうしたの?」


私がそう聞くと、聡は胸に手を当てながら崩れ落ちた――


「えっ!?ちょっ……さとるっ!?」


何かの発作かっ!?と思い、慌てて駆け寄って彼の体を支える。


「う……嫁が……かわいい……」


「はぁ?」


なんだ、平常運転か、心配して損した。


「家の中でよかった……今の君が外に出たら、男共は理性を失いゾンビのように寄ってくるだろう」


「私にチャームでもかかってるのか?」


私がそう言うと、彼は私の両肩をガシッと掴む。


「いつもと違うポニーテール!君の可愛らしい顔がさらに映え、後ろから見えるうなじがとても魅力的だ」


「そしてタイトな白のTシャツ!引き締まった体のラインを強調し、そのラインがとても魅力的で僕の心を掴んで離さない」


「極めつけにショートパンツ!君の綺麗な素足が――」


「もういいっ!やめてぇ!」


早口で解説が始まり、恥ずかしさに耐えきれず彼の言葉を遮った。


私の顔はもう真っ赤だ――


今日は暑かったからラフな格好にしただけなのに……


一人暮らしをしていた時は、夏の間はTシャツに下着というだらしない恰好だったのだが


今は聡と暮らしている手前、さすがにそれはいかんだろうと思い


クローゼットを探していたら、昔買ったショートパンツがあったのでなんとなく履いてみた。


……結果、彼の好みに刺さったようだ。


そうして、現在何をしているのかと言うと


外から見られたら危ないと言われ、カーテンを閉めきり


ソファの上で彼のヒザの上で抱き締められている。



「もう!暑いよ!放してよ!」


モゾモゾと左右に動いて拘束を振り払おうとするが、逆にぎゅっと抱き締められる。


「だめだ、今の君は無防備で危なすぎる、僕が保護しないと。」


彼はそう言うと、私の顔に頭を近づけた。


(ちかいっ!息当たってるっ!)


薄着越しに伝わる彼の体温が、やけに熱い。


首筋にかかるわざとらしい吐息に、背中がびくりと跳ねる。


腰に回された手が力強く締められる度に、脇腹がくすぐったくなり、なぜかそれも心地いい。


鼓動が限界まで早くなり、このままだと心臓が持たなそうだ……


(うー……どうにかして逃げないと……)


もぞもぞと動くが、その度に逃がさない、という意思表示を腰に回された手から感じる。


「そんなに動くと、もっと抱き締めるよ?」


(じゃあどうしろとっ!?)


「うぅ……あーっ!」


恥ずかしさゲージが耐えきれずに爆発し、無理やり拘束を振り切った。


「ざんねん、もうちょっとこうしていたかったのに」


彼はソファのひじ掛けに手を置いて優雅に笑っている。


「もうっ!」


体が火照り、汗をかいたのでシャワーを浴びることにし、リビングのドアを開く。


「どこにいくんだい?」


「シャワー!あなたのせいで汗かいたからねっ!」


「大丈夫、いい匂いだったよ」


「はぁっ!?」


彼はそう言うと、私が開きかけたドアを閉めて、私の手を引いてソファへと誘導する。


「ほら、機嫌直して?昼まで時間あるしゲームでもやろうよ」


そう言われ、switchのコントローラーを手渡される。


「……もうっ……」


私はため息を吐きつつも、少しだけ、このなんてことの無いやり取りを、嬉しく感じた。


その後、いつも通りの休日を過ごし、なんてことのない幸せな一日を過ごした――


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