古代遺跡クエスト(3)今度こそ漆黒のゲートが開くのじゃ
ちゃんと条件を揃えて、リトライするのじゃー、と陛下がおっしゃるので、私達近衛騎士三銃士がやることになりまた。
神話の代筆も私達でお送りします。陛下は神話の自筆権を取り上げられてしまったので。神話は女神が自筆するものだったのでは?
「おやつが美味しん棒一個づつって、大丈夫なんじゃろうか?」
「これで異世界に行っちゃったら、もたんよ?」
「確かに、おやつは300円までを確実にクリアしちょるけど」
「大丈夫よ。コルサちゃんが名誉の死として認定してくれたから。神殿に還るわ」
「やるのよー」
うう。復活する時は赤子に戻っちゃうんですけど。陛下と殿下にいたずらされませんかねえ?
「おそらくだけど、異世界には行かない。ドラゴンの樹が関連した何かだと思う」
ハナ閣下によると、陛下のご都合主義能力で、ドラゴンの樹に辿り着いたんじゃないかって、事です。
「殿下の勅命じゃけ。やるしかないじゃろ?」
「ほうじゃね」
「ほいじゃあ、やろうか」
3人で手を取り合って、さっきの陛下みたいにぽちっとなとします!
ピロン!
ぱそこんってやつから音がして、画面に文字が表示されました。
「お、予想通り、ドラゴンの樹が応答したぞ」
「へ?これどうやって繋がっておるのじゃ?」
「ドラゴンの樹が電波を発してるんだよ。パソコンとスマホはそれに接続してる」
「まるで、異世界のブルートゥースか無線LANみたいじゃな」
「そんな感じだと思うよ。パスワード的なものはクリームが樹から聞こえたものを入力したら繋がった」
ほいではー?
ドラゴンの樹様は、我々に何をお伝えになられているのでしょうかー?
「ニンゲンと会話するのは、1万年ぶりであるか」
「これ、ドラゴンの樹がしゃべってるんですかねー?」
「音声チャットが可能みたいだね?」
「あんたはドラゴンの樹なの?」
「そうである」
「なんで、こんな回りくどい手順が必要だったのかしら?」
「女神の能力でしか辿り着けぬようにしたのである」
へえ。ハナ閣下の推測通りですよ?陛下の女神様としての権能ということでしょうかね?
「聞きたい事があるのだけど、いいかしら?」
「うむ。いいぞ。これで3問消化してしもうたな。次回は1000年後じゃ」
「ええ!?」
「なんですかねー?お伽噺でこういうのありませんでしたー?」
「くくっ、ベタ過ぎる…」
「冗談じゃ。何か聞きたいことがあるなら、3つまでなら答えよう。あまりヒントを与えると、おもしろくないからのう。事実を答えるとは限らなぬがな」
「どこかで聞いたような事言ってるわね」
「やっぱり先代の女神が作ったのかなあ?」
私達は雑魚騎士なので、世界の真理になんて触れたくもないのですけどー。
「ワワンサキにあったエタナル学園を、邪教であるエタナル教が経営してたのは何故ですかねー?」
「あ、ちょっと勝手に質問しないでよ」
「ええ?それを巫女であるオマエが聞くのか?思い出せよ」
「ふえ。急に口調が雑になりましたよー?」
閣下達が、何を質問するか相談を始めました。
「今のは確かに気になるわね。でも、そんなに重要じゃないし」
「そんなもん、先代リーザが金儲けのために始めただけじゃろ」
「うむ。女神の言う通りである」
「なんで、神社なのに神父なんてものが居たのかも気になるんだが」
「魔女教が始めた学校を買収したか騙し取ったかしたんじゃろ。知らんけど」
「おまえら、そこの女神が答えられる事は聞かないで欲しいのだが?」
何だか樹が怒ってませんか?私達は無心で美味しん棒を食べる事にしますよ。
「確かに樹の言う通りだ。リーザに聞いた方が早くないか?」
「そうかもね。ダモン神獣が6千年所在不明だったのは何で?ドラゴンの代替わりみたいなことしないのかしら?」
「そういう仕様なんじゃろ?不思議動物の生態なんか理解しても仕方ないじゃろ」
「そうだね…僕も、そう思うよ…」
「樹が先代ドラゴンみたいな口調になったわ。ドラゴンの記憶を吸い取っているのかしら?」
「よく気付いたね…ニンゲン…当代の僕は元気かな?」
「ええ、元気になってるわよ。悪魔をやっつけたりしてくれてるわ」
「そうか…成体になるまで…しばらく頼むよ…」
「ええ、任せて頂戴」
もう3問終わってませんかね?陛下が答えちゃってるからカウントしないのでしょうかね?
「悪魔が僕らを執拗に攻めて来たのは何故だろうか?」
「それは、リーザちゃんが知ってるんじゃなあい?」
「ありゃ、今度はおしっしょさまになった」
おっしっしょさま?お師匠様ですかね。つまり先代のリーザ様の事でしょうか。
「やっぱこれ、先代女神が作ったんだろうなあ」
「それも質問かしらね?それは乙女の秘密だから。まったねー!」
終わったみたいですね。美味しん棒食べたら喉がぱさぱさですよ。お茶入れましょうか。
「あ!もしかしてあれか!」
「あれなのよ」
「あんた達何を思い出したの?」
どうやら陛下と殿下は、悪魔の襲撃理由に心あたりがあるようです。
「リーザ山の神社に祠に隠したあれじゃろなあ」
「何それ?神社に行ってみましょうか」
えれべえたあ、という箱に入ったら、あっという間に山の頂上に着きました。
陛下が神社の祠から、黄金の何かを取り出されましたよ。
「おやびん、神社に勝手にへそくりを隠さないで貰えます?」
「違う。元々、ここにあった神社の遺跡の遺物なのじゃー」
「ぼろぼろのほこらにはいっていたのよ」
「リーザ様の像ですかね?コレ」
「ありゃ?わしが拾った時はツインテールじゃったぞ?」
「どうみても貧相なあんたね。何の特徴もないから、分かりづらいわー」
「この神社って、ドラゴンの樹を剪定した枝を使ってたよね?」
「巫女が復活する約束の地ですからねー。ドラゴンの加護がありそうな、あの樹を使いましたー」
「なるほど。ドラゴンの加護で浄化されたわけですかね?」
「だからって、黄金の像の形が変わるかなー?」
結局、みなさん不思議動物の不思議現象に理屈は当てはめようがないねって事で納得されました。




